第2話 旅立ちの朝に 〜密かに洗うパンツ〜②
12:00を過ぎた。
こんなに起きていたことは無いぐらいの時間に、寝間着のズボンを握りしめた僕はようやく眠りに落ちていくことができた。
「おぉ、勇者よ。よくぞ戻ってこられた。」
どこかで聞いたことがあるようなセリフだった。
その声は、偉そうなヒゲを蓄えた見知らぬおじいさんから聞こえてくる。
??
訝しげな僕にその老人が気づいて声を掛ける。
「そなたは先日羨ましいことに、女神との契を交わし、鬼と化した我が国の女性を救うために力を得たはずだ。」
「その、与えられた力を使い、己が使命を存分に果たすことを期待する。」
「我が国の領土では、そなたは好きなように行動することを許す。」
「ただし、女神との約束の通り、他の国でそなたは、己の精を果つることは断じて許さん。」
「この国と、他の国を行き来するであろうが、その使命を果たすまで他国の女を抱くことも、己を愛することも許さん。」
「これを破れば、お前は眠ることが恐怖に変わり、眠りの中で死んでいくことになる。」
「分かったな。」
「さぁ、行け! 天命を帯びた勇者よ。」
全く意味が分からなかったが、先日の夢の中で女神の最後の言葉が、国王と名乗る老人の語ったものかもしれないとぼんやりと思った。
立派な石造りの城を出ると、寂れた街になっているようであった。
叢の中にポツリ、ポツリとテントの店が看板を掲げていた。
僕はこの中で女神の痕跡を探した。
あの女神に合えば、死ぬかもしれないという意味不明な謎が、すべて解明されるような気がしていた。
教会の大きな扉を開けて、僕はハッと目を見開いた。
眼前に大きく佇むその石像は、あの時はよく見えなかったが、間違いなくあの白く輝く女神そのものであるような気がした。
その像は、ステンドグラスからの陽光を受けて、そこに生命として存在しているような圧倒的な存在感で僕に微笑みかけてくれている気がした。
神など一切信じることは無かったが、僕はその場に跪いて手を合わせていた。
教会に入ったドアのすぐ前で、崩れるように跪いて祈りを捧げる少年に、その場にいた誰もが、異世界からの来訪者であると悟った。
『勇者であると・・・。』
街の人々は僕の手を取り、僕を女神の足元まで導いてくれた。
足元から見上げた女神は、両足の間から惜しげもなくその魅力を僕に見せつけていた。
僕はその場で軽く果てていた。
僕がいくのが合図のように、昨日の美しい女神の声が直接頭の中に響いてきた。
「そなたは必ず自分を律し、ここに戻ってくると信じていた。」
「少し・・・、いや、かなり不安な部分も多分に見られたが、よくぞ耐え抜いた。」
「これからは、この世界がお前の女であり、この私がお前の女である。」
「決して現実世界で果ててはならん。」
「この世界に住む鬼となった女たちの情念が浄化され、私がそなたに満足した時にこそ、そなたは現世で女を知ることができる。」
「励め、さすればそなたの未来は、花の咲く道のように美しく彩られた充実した物になるだろう。」
「ただし、私を裏切れば女の、このリーブラの鬼にもなれる情念をそなたの体に刻みつけ、永劫の苦しみの内に死ぬことも叶わずに生き続けることになる。」
「そなたは、私の女を奪ったのだ。その事だけは忘れずに使命を果たせ・・・。」
「さぁ勇者よ、聖剣を抜き、この世を清めるのだ。」
女神の身体が僕の前に立ち、学生服の股間をツルリとなで上げながら蕩けそうなキスをしてくれる。
耳たぶに甘い息がかかる・・・。
「よ・い・な・・・♡」
衝撃が鼓膜を破って這い上がっていった。
つづく
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初めての中編に挑戦です。破綻してても許してね。
☆私は褒められて伸びるタイプ♡ 〜低評価は徹底的に塩対応!〜
☆素敵なコメントといいね!待ってます。
明日は7:00に更新予定です。
中学生男子は、学校に行く前に必ず読んでくれよ!
友達への宣伝もお忘れなく♡
rabao
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