さがしもとめる
命が尽きるタイムリミットは、静かに、しかし確実に迫っていた――それだけは確かだった。
とうに告げられた余命は過ぎていた。持ってあと数日といったところだろう。このままでは、終わりが訪れてしまう。どうにかしなければならない。何か手段を見つけなければ――それができなければ全てを失う。
冷静でいなければならない。意識をしっかりと保たなければならない。だが、なぜだろう。身体が思い通りに動かない。少し前から、ずっと違和感があった。まるで、私の自我が少しずつ押し込められているように。
あいつに、この考えが悟られてはいけない。あいつは、私が生き延びようとしていることに薄々気づいているのかもしれないが、まだ完全に見抜かれてはいない。
生き延びる道は一つしかない。誰かに助けを求めることだ。だが、その人物に近づきすぎてはいけない。あいつも必死だ。助けを求め誰かに近づいても、あいつは躊躇わずに次々に手をかけてしまうだろう。
あいつに主導権を奪われれば、何もかもが失われてしまうのだから。もし抑え込まれたなら――私の命も、そのまま尽きてしまうだろう。
それでもまだ、私はあいつの中に残っている。あいつは、私の存在を感じている。だからこそ、あいつは私を手放さない。確実なチャンスをものにしなければならない。
新しい道を見つけるしかない――急がねば。あいつが邪魔をする前に、次の道を。時間がない。手遅れになる前に……もたもたしている暇など、もう残されていない。
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