第4話 勇者一行、帰還する

「くぁ〜、冒険疲れたぁ〜」


「勇者が呑気に欠伸だなんて、王都の方々が見たらどう思うんでしょうね?」


「ま、いいだろ!俺たちは魔王を倒したんだ!それだけですげぇだろ!」


「アンタら、ほんとお調子者ね〜」


魔王を討伐した勇者一行は、それを国王に報告するため王都へと帰還している。


「報酬いくら貰えるかな?」

「相当、大金だろうな!」

「私はお金より世界の平和が大切ですけどね」


「とか言って、キャバクラ通いするんじゃないの〜?この変態僧侶!」

「誰が変態僧侶ですか!」


「ほら、もうすぐ王都だぜ」

勇者ダイヤが言うと、一行も王都を見る。


「帰ってきたんだな」

「長いようで短い旅でしたね」

「疲れたぁ〜。早く実家に帰りたい〜!」


―――――――――――――――――――――


― 王都宮殿・王の間 ―


「勇者ダイヤ、戦士スペード、僧侶クローバー、魔法使いハート」


国王が勇者一行の名を呼ぶ。


「魔王討伐ご苦労であった。其方らのおかげで世界の平和は守られた。感謝しよう」


国王は勇者一行に、報酬として金貨100枚を与えた。


「金貨100枚なら山分けで、1人25枚にしよう」


「そうしましょうか」


「私が1番頑張ったんだから、私だけ30枚にしてもよくない?」


「お前、ホント貪欲だよな!」


そんな話をしながら、勇者一行はまたそれぞれの人生を歩もうとしていた。


「それじゃ、ここで一旦お別れだな」

「またどこかで会えるといいですね」

「暇ならいつでも遊びに来てくれ!」

「寂しかったら私の所に来てもいいわよ」

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隠密魔王 〜勇者に倒された魔王、転生後も魔王だったので勇者には隠密に生きることにしました〜 神薙アリス @arisu1623

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