欲望

どうせ叶わない、叶えられない。

言ったら困らせてしまうから、気付かぬうちにしまい込んでいた。


もう慣れた、大丈夫。

私が幸せだと思ったことは1度もないけど、でもそれもしょうがない。いつまでもこれが続くのもしょうがない。


「遊ぼう。」本当は行きたかった。

友達から聞かされる"わたしたちのあの頃"の思い出が、自分には過去にも未来にも生まれないことが辛かった。


期待に応えようとして自分の要領と釣り合わない事を両立させようとした。それでも僕を見てはくれなかった。そうして首を絞めてずっと無理してる。誰にも言えずに。


だから君と会って、君が僕に感謝する度に嬉しくて、君が僕をすごいって言うのがくすぐったくて、何処にいるより居心地がよかった。

君といると何も考えずに済んだ。だから居心地が良かった。


好きって言ってくれた君なら、感情が絡まって動けなくなった僕を受け入れてくれるかもしれない。


溢れてくる言葉が自分でも怖かった。それはちゃんと自分自身だった。


僕がぽろりと口にした欲望を、君はしようって言った。不可能だから諦めていたのに、君が描く未来へ、ああ本当にそうならと思ってしまった。

でもその壁は無くなって、返って僕を混乱させた。


君に会う前に僕と向きあおう、君はきっと僕を待ってくれるはず、だから僕を整理しよう。


君にいつか、いつか応えられるように。

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