世界
君と僕は完全な別世界に生きている訳じゃない。
一緒に過ごすささやかな日々に
確かに僕らは併存している。
家で君の声を聞いた。助けたいって叫んでた。
僕の居場所は輝いていた。そこには相変わらず君が待ってた。
たくさん心配させて、
たくさん悩んで悩ませた。
怒り悲しみをゴミ箱に押し込んでも、捨てることが出来ずに放置したそれは"諦め"の札を貼られて僕の内側にこべりついた。
どうせ無理と分かっているのに、今もまだずっと…だからずっと、ここは居心地が悪い。
誰かの物語のような、空虚とか虚しいとか一言で終わらせられる感情じゃない。
"自由"という言葉を軽々しく使うこの世界で、自由がわからない人がいるって知ってる人はどれくらいいると思う?私はどれだけ手を伸ばしてもこの籠から出ることは出来ないんだよ。
ぐちゃぐちゃした内面をかかえながら、自分の存在と境遇に疑問を持ちながら、
こんなものを人が見たらきっと失望されるんだろう。僕だって生み出したくなかった。生み出すような場所に生まれたくなかった。
でも逃げられない。どれだけ歪でも此処が僕が帰らなくちゃいけない世界。
現実逃避は君がいないと出来ない。
"なんで、そんなこと…"
頭に響くあの時の言葉。
それでも好きって言ってくれた君は
僕を受けとめてくれると信じて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます