前哨航空戦
第66話 第17任務部隊編成
フレッチャーはヨークタウンが落伍したことを踏まえて今後の作戦をみなおしていた。フレデリックもホブカークスヒルの艦橋の作戦会議室で行われている会議に参加した。
「この調子だとジャップはそのまま南下して我が艦隊に対して空母で雌雄を決したいと考えているんでしょうね。奴らにとってドーリットル空襲の敵討ちもあるのでしょうし、ポートモレスビーの攻略は彼らの国の威信がかかってますから」
幕僚の一人が言う。
「そういえば
護衛空母4隻を中心とする
「本日中には間に合うでしょうが、戦闘は既に終わっているので関係ないでしょう。ですが艦載機は片道で本隊に来れるはずなので、艦載機だけなら昼までには来るはずです」
元々、フレッチャーが第9群に期待しているのは艦載機の補給である。これは最近海軍省で出された戦法で、本隊の正規空母の艦載機が消耗したら後方にいる護衛空母から艦載機が補給され継続戦闘能力を上げるというもである。
そして3時間後、空母ホブカークスヒル、サラトガからSBD爆撃機がそれぞれから2個偵察小隊(一個小隊は4機編成)が出撃した。SBDドーントレス爆撃機は1941年末から陸軍で運用が始まっておりハワイ沖で空母加賀を大破自沈に追い込んでいるが、海軍では実戦は今作戦が初めてだった。
「第3偵察小隊から連絡『空母5隻を含む敵艦隊を発見。我が艦隊より北東に160海里』」
甲板には既にTBDデバスター攻撃機、F4Fワイルドキャット戦闘機、SBDドーントレス急降下爆撃機がエンジンを始動させプロペラを回しながら駐機していた。
「攻撃隊を発艦させろ!」
「
整備員がF4Fから離れ、車輪止めを外す。カタパルトの油圧シリンダーに加圧されていた作動油が流し込まれ、それと同時に瞬時的に滑走した機体は動滑車に引っ張られ揚力を得た。パッンという音とともに空に放たれたF4Fは続いてきた僚機と編隊を組み敵艦隊へと飛行を開始した。
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(米第5群第一次攻撃隊)
サラトガ : F4F 12機 TBD 18機 SBD 8機
ホブカークスヒル : F4F 12機 TBD 10機 SBD 16機
計 艦戦24機 艦攻28機 艦爆24機 合計76機
艦隊直掩F4F、サラトガ6機、ホブカークスヒル8機
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(
【
・戦艦
「ノースカロライナ」「ワシントン」
シムス級、ベンソン級、駆逐艦計4隻
【
・重巡洋艦
「ミネアポリス」「アストリア」「ノーザンプトン」「ポートランド」
リヴァモア級駆逐艦8隻
【
・重巡
「オーストラリア(
・軽巡
「ホバート(
駆逐艦2隻
【
・軽巡
「アトランタ」「ジュノー」「サンディエゴ」「サンフアン」
「ブルックリン」「フィラデルフィア」「サバンナ」「ナッシュビル」
・駆逐艦8隻
【
・空母
「ヨークタウン」「レキシントン」「ホブカークスヒル」
駆逐艦5隻
【
・護衛空母
「ロングアイランド」「コディアック」「ウマニク」 「セントローレンス」
駆逐艦6隻(
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