第6話

朝目が覚めたのは、五時だった。他のみんなはまだ寝ているよなので、起こさないように大浴場に向かう。やはりこの時間は、誰も使っていないようだ。二十分くらい浸かり出ることにした。一応書き置きは残してあるが心配をかけさせたくないからね。

私「ただいま。」

珠「無事、大丈夫だった?」

樹「心配したぞ。今急いで大浴場に行くところだったんだぞ。」

光「ひとまず安心したよ。ところで今日は本当に魔法の実験をするの?」

桜「変な動きをして大丈夫なの?」

私「大丈夫なはず。闘技場や訓練場で魔法教えてるらしいから。」

珠「でもなんの許可もなしにやったらだめだよ。」

光「じゃあ聞きに行こうか。」

外に出て兵士の人に話を聞きに行った。桜花が。

桜「部屋の中で魔法の練習してもいいですか?」

兵士「闘技場か訓練場に行ったら。」

桜「人が多いところ苦手なんです。」

兵士「それなら魔法は、部屋の物置に向かってやりな。あそこなら魔封じが効いているからあたった瞬間魔法が消滅するからそこでやりな。」

桜「有難うございます。」

桜花が戻ってきた。

私「どうだった?」

桜「物置に向ってならいいって。」

光「じゃあ朝ご飯食べたらやろうか。」

朝ご飯が届いたので食べることにした。

                    {天帝目線}

天「もう魔道具は揃った。」

カル候「一応兵士を一万五千用意しました。」

フロ候「では軍の指揮は、辺境伯殿にお任せしましょう。」

イグ公「我々も辺境伯に負けないよう頑張りましょう。」

兵士「失礼します。イルメ・ウルニス辺境伯爵様がご到着しました。」

辺伯「失礼します。イルメ・ウルニスです。天帝陛下につきましては、ご健勝そうで何よりでございます。本日は、どのようなご要件でしょうか?」

天「実は、召喚した中から裏切り者が五名ほど出ると、ミカエル様が言っていたのだ。お主の力を借りれば万に一つという可能性もなくなるだろう。」

辺伯「しかし陛下、私が持つスキルは全てAですが、相手は異世界からきた者、それに召喚者です。勝てるかどうか分かりません。」

天「そう謙遜するな。軍の指揮権も渡す。お主なら誰よりも指揮がうまいであろう。一万五千の兵で囲んでしまえば確実だと思うのだが。やってくれるな。」

辺伯「謹んでお引き受けいたします。」

天「では任せるぞ。」

                      {主人公目線}

朝ご飯を食べ終え試してみると最初の方はかなり難しかったが、慣れればかなり簡単だ。無詠唱で詠唱をしなくてもいいのが強い。全員、パレット、ジャベリン、ウォール系は扱えるようになり、かなりの戦力増強と言えるだろう。

しかし、植物系と影はかなり難しい。休憩を取ろうと思ったら給仕の人がお昼を運んできてくれた。もうそんな時間かと思い、時計を見ると現在十二時ちょうどだった。

光「お昼にしようか。」

桜「分かった。」

珠「お昼食べ終わったらあれをやろ。」

樹「あれって?」

珠「本に書いてあった、魔力共有。」

私「いいよ面白そうだし。」

私は早く魔力共有がやりたくて、ご飯をさっさと食べ終わってしまった。他のみんなも食べ終わった。

私「魔力共有ってなに?」

珠「手を繋いで輪を作って魔力を流す。そうすることで、魔力と魔力の上限値が増えるらしい。」

光「とりあえず戦いになる可能性が高いから、二時間やろうか。」

樹「二時間も黙ってなきゃいけないの?」

珠「集中できるなら喋ってもいいよ。」

私「早くやろ。」

二時間は思いの外早かった。そしてかなり魔力も回復している。奥の手もあるが極力使いたくないから良かった。そう思っていると、兵士の人が来たようだ。光を見る。

光「時間だから行くよ。みんな支度して。」

移動し終わると説明が始まった。なんでも鏡に手をかざすことで、ステータスの確認ができるらしい。自分たちの順番は一番最後だ。五列に分かれているため今となりに誰も居ない。ちなみに前の人のステータス。

天職;戦士

石田  陽

力;D

素早さ;E

HP;364950

MP;400

剣術;E

体術;E

算術;D

才能「英雄」

耐性

物理耐性;E

自然無効

回復

なし

これでも他の人達より高水準。やはりステータス偽造を行っていてよかった。そして私の才能を確認した兵士が叫ぶ。

兵士「才能がおかしい。」

兵士「こっちもだ。」

天「全兵士に告ぐ。悪魔の使徒を殺せ。」

偉そうな人が指示を出したと思ったら、刀を持った偉そうな人が走ってくる。私は避けない。避ける必要がない。次の瞬間、光が気絶させた。桜花と樹も似たようなことをやっていて珠洲矢が一人水魔法で対抗しているところか。光に目で珠洲矢のところに行くよう、指示すると不承不承行ってくれた。私は刀を拾い、向ってくるものに対して構えた。

辺伯「私と戦うつもりか?端的に言おう私は強いぞ。」

私「知ってるよ。」

そして何度か打ち合って分かった。技術、力すべて負けているし、相手にはまだ余裕がありそうだ。考え事をしていて刀を落としてしまった。

辺伯「なかなか楽しめたよ。さようなら。」

私「サンダーパレット。」

辺伯「馬鹿な魔法。剣士ではないのか。」

私「私は魔法使いであって、剣士ではない。鉄の鎧だから辛いでしょう。しばらく動かないでね。」

そう言ってみんなのところに行った。

私「みんな集まって。」

そう言って私は空間転移を行い逃げた。宝物殿前に。そして樹の土魔法で扉に穴を開け中に入り、勝手にっ呼び出したことと今回の件の慰謝料で空間魔法;ストレージにはいるだけ金品を入れ、置いてあった武器を取り中庭に再び転移した。

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