第4話
経緯を話したあとおじさんはカルロさんについて教えてくれた。
「あいつは元Bランクの冒険者でな。金遣いが荒く借金が膨らんで踏み倒し逃げまわっていたんだよ。
まぁ、そういう冒険者は珍しくないんだが、あいつは逃げる先々で旅に慣れてない人間を言葉巧みに騙しては街に売りつけて金を得ていたんだ」
「そ、それは……凄い」
「さすがにギルドとしても見過ごすわけにはいかなくてな。捕まえようと追っていたところだ。経緯を聞く限りポーションに目をつけたようだが……そのポーションを見せてもらってもいいか?」
「あ、今在庫はなくて……作ってもいいですか?」
「ああ、勿論だ」
ギルドマスターだし、ここは個室だから大丈夫かな。
というか見せないと解放されないだろうし、アイテムボックスから小鉢と毒消し草を取り出す。
お水が欲しいことを伝えるとスタッフの人に頼んでくれて持ってきてくれる。
ついでだから、この男性に飲んでもらおう。顔色一つ変わってないけど猛毒になってたし。
さっきと同じように毒消し草と水を混ぜて小瓶に詰める。
たったこれだけなんだけど、その作業にギルドマスターが口元に手を当てて難しい表情をしている。
もしかしてあまりに簡単すぎてポーションじゃないと思ってる?
出来上がったポーションを鑑定すると、ステータスが表示される。
名前:初級ポーション
効果:毒消し
副作用:熱
効果:初級ポーション
副作用って必ずあるのかな。これって理由とかちゃんとあるのかな。
分からないけど、信じるしかない自分のチート能力を。
「毒消しのポーションです。あの、飲んでください」
「……なぜ俺なんだ?」
「毒にかかってるかなって顔色を見て思ったので」
「そうなのか!?」
「はぁ」
ガタンっとテーブルを叩き腰を上げるギルドマスターに男性が大きなため息をつく。
やっぱり隠していたのかな。
「お前はまた!隠していたのか!」
「隠していたわけじゃない。終わったら買いに行くつもりだった」
「それを隠してると言ってるんだ!飲め!ポーション飲め!」
「無理だ。知らない人間の作ったポーションは飲めない」
またってことは、この人はよく体調悪いのを隠すのかな。詰め寄るギルドマスターを鬱陶しそうに見ているけどこの人毒にかかっているのによく平気そう。
でも無理だと言ってる意味も分かる。どう見ても私の方が不審者だし飲みたくないのは不思議じゃない。
けど、このやりとりで毒にかかってるのは分かったし、私がこの先商売するためには何もなしで解放してもらう必要がある。どうしよう。
しょげる私に男性が横目で見るとため息をついてポーションを手に取る。
「飲めばいいんだな」
「でも」
「話が長くなるなら飲んだほうが早い」
私が何か言う前に男性は瓶の蓋を取りどろりとしたポーションを口に注ぐ。
自分で言うのもなんだけど、ドロドロしててまずそう。それを顔色変えず飲めるの凄いと思う。
飲み切った時、鑑定してみると体調:猛毒だったのが何も表示されなくなった。
毒が無くなったみたいでホッとする。
猛毒の場合もこのポーションでなんとかなるみたい。
「レイ、どうだ?」
「状態異常が消えたな」
「わかるんですか?」
「ああ。そんなことより、あんたの作り方はどうなってるんだ?」
そんなことよりって、毒だったのにそんなことって軽いなこの人。
作り方も何も、目の前で見てたでしょうに。
改めて残った薬草でポーションを作るところを見せてみる。
見せると言っても小鉢に薬草入れて水入れてぐるぐるかき回して瓶に詰めて終わり。
これでポーションができるんだから凄いよ。
出来上がったポーションを男性に渡すと、瓶を振ったり底に残ったドロドロ液を見るためなのか上下に揺らしたりして眺めている。
満足したのか、瓶を今度はギルドマスターへ投げ渡す。
「初級ポーションの材料だな」
「初級ポーションか」
「作り方も雑、入れたのは薬草と水のみ」
「うむ……」
なんかサラッと雑とか言われたんですけど。
それにしてもギルドマスターが渋い表情をしていて、ポーション作りに何かおかしいところがあったのかと心配になる。
そもそも作り方知らないし、混ぜるだけってあったから混ぜただけ。
本来の作り方とか知らないまま、人前で作ったのは良くなかったかな。
「本来、ポーションは材料を細かくし、濾して乾かしたのち、魔力によって浄化された水と合わせて作成する。
その過程もなくポーションが完成するとは」
ポーションの作り方を聞いて頭を抱えそうになる。
まだ薬草を濾すところはいいとして、魔力で浄化された水とか何その水。
川の水だったり貰った水をそのままドバドバ使ってたよ。
これ絶対良くなかったよね、良くなかったよね?
チート能力って分かってたけど作る過程もチートで省いたってことか。
とんでもないチート能力だね。
いや私は医学とか分からないぺーぺーの素人だからこれぐらい簡単だと助かるんだけどさ!
ギルドマスターが部屋と扉前に待機していたスタッフに何か合図をすると、再度ポーションの瓶を眺める。
しばらくすると、スタッフがトレーに小瓶を乗せて持ってくるとギルドマスターの前に差し出す。そのままスタッフは一礼すると部屋を出ていった。
ギルドマスターは受け取った小瓶を私の作ったポーションの隣に置く。なんとなくこれの存在がわかったよ。
「これが、我々が普段使用する初級ポーションだ」
「わー、きれいな色だなぁー」
小瓶には綺麗な緑色の液体が入っている。半透明で、光を当てたらキラキラしそう。私が作ったのは半透明どころがガッツリ緑色で光に当ててもなんともないほど深い色をしてる。
そしてドロドロしてる。飲みたくないこんなの。飲んでと言われても拒否するこれは。
それにしても、二人の反応から私が作ったポーションが普通ではないことがわかる。
神様から叶えてもらったチートですなんて誰が信じるのかと。私だったら信じない。
って、こんなこと長々としてる場合じゃない。無一文だから、なんとかしないと野宿になる。
どうすればいいのかなこの先。出会いだと思ったカルロさんが捕まってあてがなくなった。
もう一度外に出たら出会いあるのかな。
冷静に考えると詰んでる今の状況。救いは国に入れて、目の前にはギルドマスターという偉い人がいるということ。
ギルドマスターだからさすがに悪人ではないだろうし、事情を話してなんとかできないだろうか。
ほら、筋肉モリモリの笑顔が満点のおじさまって物語では強くてカッコいいイケおじと決まってるし。
というか私も願い事になんで初期資金のこと入れなかったの!生活が豊かになるセットにお金も入れておけば良かったのに無一文だよ。
「あの、ギルドマスター。
このポーションを売れる場所を教えていただけませんか?」
「これを売るだと!?」
「は、はい」
目をカッと見開いて大声を出すギルドマスターに思わず肩がびくつく。
なんかおかしいこと言ったのかな。怖いな、怖いなー。
「このポーションを売るとなると、商人ギルドで囲まれることになるな」
「教会が出てくるだろうな」
「ああ、さすがにこれは」
ギルドマスターと男性が会話する内容にこめかみに汗が伝う。
やっぱりこのポーションってすごいの。
戸惑う私にギルドマスターが気付いて「ああ、これはな」と説明してくれた。
なんでも、ポーションの効果は抜き出て凄いというわけではないけど、効く早さなども普段のものよりは良いものらしい。
それはまだ作り手の魔力によるため大きな問題じゃないけど、問題は作り方と見た目。
私の作り方をした人は見たことがなく、その場で薬草と水のみで作れたのがまずいらしい。さっきも説明した通り、ポーションを作るには魔力が必要で、上級にいくほど魔力は必要となる。
初級だけなら微量で済むため支障はないが、それ以上は魔力によるため多くは作れず値段が上がるらしい。
そもそも魔力を注いでないから上級でも必要ないだろうという仮定で、それがもしバレたら私は一生飼い殺しとなるみたい。
そんなテンプレ展開ある?
「カルロも落ちぶれたとはいえ元Bランク。簡単なポーションの作り方は知っていただろうし、大量に作らせて売り捌くと考えたんだろう」
「ええ……」
「こいつに上級作らせてみたらいい。初級だけならそこまで騒がれることもないだろ」
上級を作らせてみたらいいって、そんなこと言われても。
「うーん」と唸っていたギルドマスターは腰を上げると部屋の奥にある棚の引き出しを開け麻袋を取り出すと戻ってきた。
「上級ポーションの材料が入ってる。丁度作ってもらうため持っていく予定だったものだ。
数はあるから、これで一本作ってくれるか」
作ってくれるかって言われても作ったことありません。とはさすがに言えないので、麻袋の紐を解いて中に入っているものを鑑定してみる。
種類:薬草
効果:腹痛、腰痛、頭痛
副作用:吐き気
作り方:すり潰し、水で合わせる
量:一枚
種類:ヒーリング草
効果:薬草と合わせると中級ポーションとなる。初級で治せない腹痛、腰痛、頭痛、切り傷、骨折など
副作用:吐き気、熱
作り方:すり潰し、水で合わせる
量:一枚
種類:キュア草
効果:薬草、ヒーリング草を混ぜると上級ポーションとなる。中級で治せない腹痛、腰痛、頭痛、切り傷、骨折、毒、猛毒、麻痺など
副作用:吐き気、熱、幻覚、耐性
作り方:すり潰し、水で合わせる
量:一枚
三つ混ぜれば上級ができるらしいけど、この簡単な説明はなんなのか。
馬鹿にも分かる説明で助かるけど、作り方が変わらずすり潰して水と合わせるだけなんだけど。
若干効果が上がると副作用が重くなるのも気になる。耐性ってなんなの耐性って。もしかして上級ポーション効き目に耐性がつくとか?
それって飲みすぎたら効かなくなるってことだよね。
とりあえず、作り方に合わせて今はやるしかない。
それぞれの薬草を麻袋から取り出して、小鉢ですり潰しいく。
そこに水を合わせると、緑色のような青色のようなドロドロしたものができた。これ飲めって言われても飲みたくない。
ドロドロすぎたので水を少し足して、鑑定をしてみる。
名前:上級ポーション
効果:中級で治せない腹痛、腰痛、頭痛、切り傷、骨折、毒、猛毒、麻痺など
副作用:吐き気、熱、幻覚、耐性
上級ポーションが出来上がったみたい。
これって水で薄める量によって変わるのかな。そこら辺は作りながら調整していくしかないけど、とりあえずこのポーションを瓶につめる。
「一応作れたみたいです」
「……」
「見た目は悪いですけど、上級って出たので大丈夫かと思いま」
「上級と出ただと!?」
「は、はい!」
ギルドマスター、大声を突然出すのはやめてほしい。思わず姿勢を正してしまった。
「まさか、鑑定持ちか?」
「鑑定というか、材料と作り方が見える程度ですが」
崩れるように額に手を当て座るギルドマスターは疲れたように男性に話す。
「レイ、説明を頼む」
「無理だ」
「そうだな、これは説明できんな」
「まず、この女が何者か聞く必要があると思うが」
「そうだな、ミヤコ。部屋は俺とレイのみにし盗聴できんようにするからいくつか質問に答えてくれるか」
「は、はあ」
ギルドマスターが人払いをし水晶を持ってくるとテーブルの上に置いた。
手をかざすと、空気が一瞬変わる。冷たい空気というか。
「さて、質問したいことは沢山あるが、まずミヤコから話したい事情などあれば先に聞きたい」
「事情……ですか」
ここまできたら話したほうが早い。これは賭けになるけど、このままだと何もできないしギルドマスターだから多少の信頼は寄せていいはず。
「私は元々この世界の住人ではありません」
最初から説明することにした。
よく事情伏せるのを見るけど、別に伏せる必要もない。相手はある程度身元もはっきりしていてギルドマスターだし信じなければそれはそれでいいと思うから。
そう思い元々この世界の人間ではないこと、神様によってこの世界に落とされたことを説明した。
その際にポーションを作れるように願った事。来たばかりのため、手持ちもなくポーションを売ってお金を作りたいこと。
私が話すたびに渋い表情になっていくギルドマスターと、ふと横を見たらカルロさんを捕まえた男性は無表情で何を考えているのか分からない。
ポーションを作る時に、鑑定すると効果や作り方が出るためそれを見て作ったこと。
材料は素材を見ればどのポーションになるか書いてあるためわかることを説明した。
説明が終わると重々しい空気が流れる。
「まず、言いにくいことを説明してくれてありがとう」
「いえ」
「こちらの世界のことを説明しよう。
回復には様々な方法があるが、誰でも使えるのがポーションだ。
これは賢者や薬師などが主に作成するが、魔力と材料があれば誰でも初級までなら作れる。
ただし魔力の質にもよるから、ただ魔力を込めればいいというわけではない。そのため、本来はポーションを買って使用する」
魔力ってこの世界ではかなり重要らしい。
ポーションを作れるってことは私も魔力があって魔法使えるのかな。
空とか飛んでみたい。
「先に言った通り、作成者の魔力により質が変わるため、商人ギルドでは質を確認する。鑑定が使える者がポーションの質・効果を確認し、値段をつけ買い取る。
商人ギルドで鑑定され効果もはっきりしたポーションを商人が購入しそれを売る。
効果はここで確認するため一括で初級中級上級とまとめた名前だ。
鑑定で効果はわかるのと種類が多いため一括で読んでいる」
「なるほど」
「鑑定はできないが、レイの毒がすぐ治ったとなると質はかなり高いとみる。
コストがかからん分重宝される」
「マスター、口を挟むようで悪いが俺のステータスは猛毒だった」
「猛毒だと!?それを一瞬で」
だから突然大声を出さないでほしい。怖いんだってば。
「カルロを追ってる最中変異したゴブリンがいたので討伐したが死ぬと同時に毒霧を発生させるらしくそれを吸い込んだ」
「お前もとんでもない情報を出したな……それは後で聞く。全滅させたのか」
「ああ。耳もある」
「全く、お前はいつも」
「今は俺の話はいい。この女が作ったポーションは初級ポーションだったのにも関わらず猛毒を治した」
ゴブリンってよく聞くモンスターの名前だ。
まだ見たことないけどやっぱりいるんだ。
話を戻そう、とギルドマスターは続ける。
「ポーションを売りたい、とのことだが初めてでこの質を売るなら恐らく言葉巧みに丸め込まれ国や教会などに囲まれるだろう」
「それは困りますね」
本当に困るね。スローライフが送れなくなる。
「これからどう生きるのか希望を教えてくれるか?」
「旅がしたいんです。一つの場所にとどまらず、旅をしながら世界を見て歩きたい。
ポーションを売りながら」
そりゃ異世界系のように素材売って冒険者とかも憧れるし、RPGのような冒険もしてみたいけどそんな力はない。
だけどどうせなら世界の旅をしたい。
「そのためにまずこの街である程度の資金を貯めて、護衛を雇いたいです。私の旅に付き合えるような人」
「護衛か……難しいかもしれんな」
「えっ」
「護衛ということは戦力を必要としているんだろう?
世界を旅するなら、実力はかなり高い者でないと難しいだろう。
実力者となると、冒険者から選ぶ必要があるが旅に付き合える者はあまりいないだろう」
「例えば、冒険者を引退された方とか」
「引退した者は基本定住するからな。
いないとは言い切れないが限りなくゼロに近いだろう。
それに若い君と旅するならそれなりに若い方がいいだろうし引退者はそれなりに歳もいってる」
いわないわけじゃないってことだし、出会いがこの後あるんじゃないの。
うーん、と考える私にギルドマスターは続ける。
「そもそも、護衛を受ける冒険者がいたとしても、信頼関係がないと金を払ってもすぐ売られる」
「……」
「現実的なのは、街ごとに護衛をつけることだ。それなら冒険者もある程度ギルドに依頼をすれば安心できるからな」
それも考えないわけじゃないけど、できればずっと同じ人がいい。
商売自体は商人ギルドに登録すればなんとかなるけど、護衛は厳しすぎる条件とのこと。
一応手がないわけじゃなく、世界を旅するパーティーに入って旅をする方法もあるとギルドマスターは提案してくれた。パーティーに入れば役割分担となるから給金を出す必要はないと。
確かにそれは考えたことなかった。人数多いのはあまり乗り気ではないけど背に腹はかえられない。
パーティーも有りかもしれない。
ギルドのパーティーがどんなものか聞こうとした時だった。
「俺が護衛をやる」
「レイ!?」
「え」
「丁度仕事を探していた。元Aランクだから実力も問題ないだろ」
ギルドマスターが驚いて目を見開いてるけど、多分私も同じ表情してると思う。
「そろそろこの国から離れるつもりだったからな」
「ま、待て待て待て。何言ってるんだ」
「各地のギルドマスターともある程度会ったこともあるからな。
行く先々で顔が知れてるのはあんたにとってもいいことだろう」
「レイ、話を」
「事情も聞いたし、問題ないだろ」
この人が護衛してくれる?
丁度仕事を探していて、元冒険者で。
もしかして、私の出会いはこの人なのかな。クールな感じだからちょっと怖かったりするけど、確かに各地のギルドマスターと顔見知りなのは大きい。
商人ギルドのこともある程度知っているし、事情を知っている分スムーズに助言もできるからと。
「最初は貧乏かもしれませんがいいんですか?」
「少しの蓄えならあるし問題ない」
「びっくりするくらい弱いですよ私は」
「ポーションがあるだろう。護衛に金を取るつもりなのか?」
「そんなことないですけど」
あまりここで優柔不断してたら決まらない。
護衛を必要としていたし、世界を旅するには多少の賭けも必要になる。
見たところ男性はギルドマスターから信頼されてるように見える。
一から探すより、ギルドマスターの知り合いというのは大きい。
ギルドマスターは渋い表情をしているけど、私も生活するためにお金を稼いでいかなきゃいけない。
「よろしくお願いします」
「分かった。まずは十日ほど滞在し、そこでポーションを作り初期資金を貯める」
「はい」
「丁度今の宿が十日で契約が終わる。今日はそこでポーションを作れ」
「分かりました」
さくさく進むから助かる。
改めて自己紹介をすると、「レイと呼べ」と言われた。
レイさんの泊まる宿でポーションを作成し、それを最初はレイさんが見てくれるらしい。
これからのことを話していると、黙っていたギルドマスターが大きなため息をついた。
「レイも言い出すと頑固だからな……まぁ、この街を出ようと思ったのならそれでいい」
「念のため冒険者ギルドにも登録しておいたほうがいいだろう。商人ギルドだけでは俺が疎まれそうだからな」
「分かった。明日登録にきてくれ」
「ああ」
「レイは俺が保証する。
もし何か嫌なことがあれば俺に言ってくれれば助けになろう」
「ありがとうございます」
保護者みたいなものかな。
ギルドマスターは見たところ四十代くらい、レイさんはまだ若い気がする。
20代後半くらいに見える。
長く話していたためか、ギルドマスターは気を遣ってくれたようで今日はもう話は終わりにしてくれた。
そして、後払いでいくつかポーションの材料を分けてくれた。これはポーション売ったらここを出る時に材料代を渡せばいいとのこと。
ありがたい、道中拾ったとはいえ売れるだけ売って初期費用を確保しておきたいから。
材料の入った麻袋を受け取り、レイさんに連れられ冒険者ギルドを後にした。
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