第79話
朝、穏かな気持ちで目が覚めた。
私が眠った後にユキからメールが入っていた。
さすがにクタクタだそうだ。
そうだろうね。
つい笑顔になる。
大人として、それが心配なら、
身体に気をつけて、あまり無理しないでね、というべきかもしれない。
でも、私はユキを肯定してやりたいと思った。
ユキのすることに、私がいちいち善悪や可否を考える必要などない。
楽しそうに笑っている姿を、見ていられればいい。
それ以上、私が何を望むのだ。
人の気持ちの分からない私の、この気持ちが、ユキへの優しさになっているのか、正直自信はない。
ただ、毎日、こうやって他人から見れば、バカみたいに、そのことを真剣に考え続けなければ、私は普通の人の持つ、自然な優しさというものを得る事ができないだろうから、そうしている。
そのことと真剣に向き合うきっかけを与えてくれたユキへの感謝でもある。
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