第11話

私がユキにこんな風に、彼女のメールにではなく、宛先の無い手紙を送るのは


正直、ユキに面と向かって、こんな何も隠さない言葉を言うのが照れ臭いからだ。



でも、こうやって全ての人が、見ようと思えば見る事のできる場に書いているのは、多分、誰の前だって大きな声で言える!という気持ちもあるからだろう。



こんな私が、こんな気持ちを伝えるのは、ユキにとっては迷惑だろう。



だから、ユキを傷つけない距離を保たなければならない。

それは、大人として絶対に守らなければならない。




ただ、ありえないことではあるけれど

万が一、本当に万が一、ユキが、

私に大きな声で、この気持ちを皆の前で叫んで欲しいと望んでくれたら


・・・叫ぶだろうね、誰の前だって、大声で言える。


だってさ、嘘なんてついてないしなぁ。


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