第3話 社畜はメイド成分が足りない

「こんばんは〜♡ミカちゃんいる〜?」

「あっ、健太郎くん!また来てくれたんだ〜♡嬉しい〜♡」


俺は今日も仕事でミスし、上司からこっぴどく叱られ、最悪な気分だったので、それを忘れるためにメイド喫茶へ行く。


とは言っても、ここのところ毎日行ってる。

仕事帰りじゃなくても行ってる。


なぜかって?

ミカちゃんに会いたいんだよ!


ここのところ、毎日ミカちゃんのことばかり考えている。

もうミカちゃんなしでは生きていけない体になりそうだ。


「ミカちゃ〜ん♡今日もアレやって?」

「オッケー♡じゃあいくよ〜?」

「「おいしくなぁれ萌え萌えキュンッ♡」」


あぁー!ここは楽園だ!


「ねぇ、ミカちゃん。変なこと聞いていい?」

「ん?どうしたの?健太郎くん」


「どうしてミカちゃんはメイド喫茶で働こうと思ったの?やっぱりお金のため?」


「そうだねぇ…私、ずっと人を喜ばせる仕事がしたいと思ってたの。それで人の幸せを身近に感じられるのがメイド喫茶だと思って」


「そうだったんだ。ミカちゃんは純粋な心の持ち主なんだね。憧れるなぁ」


「えぇ〜?そんなことないよぉ♡」


「決めた。俺いつかミカちゃんみたいなメイドさんになる!」


「え?」

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五十路のおっさんがメイド喫茶で働くことになったら 神薙アリス @arisu1623

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