【番外編】魔法のiらんどの分析と影響
2024年9月26日、魔法のiらんどがカクヨムに吸収合併されることが発表されました。これがカクヨムコンテスト10にどのような影響があるのか、持論を書きたいと思います。
まずは、魔法のiらんどについて、大まかな沿革をWikipediaから引用します。
1999年 魔法のiらんどリリース
2006年 メディアワークス(現在のKADOKAWA)と業務提携
2011年 アスキーメディアワークスに吸収合併される
2013年 アスキーメディアワークがKADOKAWAに吸収合併される。魔法のiらんどはKADOKAWAのブランドになる
2024年 カクヨムへの合併発表
これを見ると、2013年からKADOKAWAとの深いつながりがあることになります。
公式ホームページはこちら
https://maho.jp/guide#
ここの記載によると、投稿作品は300万作品、読者は250万人となります。1999年からサービス開始ということで、投稿作品数が多いです。カクヨムは2016年正式オープンで48万作品です。
ここからは魔法のiらんどをのぞいて、分析した内容です。
・カクヨムと違い、下記のジャンルがある。
学園LOVE、オトナLOVE、歪んだ愛、不良LOVE・アウトロー、BL、青春、料理、旅行。
・タグには「身分差」「束縛」「オトナLOVE」「独占欲」「歪んだ愛」などが多い。
・直近のコンテスト(9月)は「王道恋愛」と「ドロドロ系」が募集対象。
上記を見るに、成人女性のユーザーが多いと推察します。ここは他サイトのエブリスタと似た印象を受けました。SNSに似た感じです。
ここで魔法のiらんどから移行してきた人への注意点を。以下、カクヨム公式からの引用です。
「魔法のiらんどジャンルの作品は専用ランキングが生成されません。本ジャンルに設定するとトップページやランキングページに掲載されない他、総合ランキングの対象外となりますので、ご注意ください。
ただし、コンテストへの応募は可能です。コンテストランキングでは他ジャンルと同様に集計されますので、ご安心ください。」
https://kakuyomu.jp/info/entry/maho_i_merger_information
かなり重要なことがサラッと書かれています。魔法のiらんどから移行された方はご注意ください。
さて、上記のデータをもとに、カクヨムコンテスト10への影響を考察します。結論から言うと、「恋愛ジャンル以外に影響は少なそう」です。当たり前ですが、恋愛もので勝負予定の方には予想外の出来事です。影響は深刻です。魔法のiらんど合併に伴い、カクヨムコンテスト10では恋愛ジャンルが二つに分かれました。
■恋愛
前回
恋愛(ラブロマンス)部門
→主に女性読者を対象とし、「溺愛」「契約結婚」などから生まれる恋愛的な人間ドラマに、新規性のあるオリジナル要素を盛り込んだ恋愛・ラブコメ小説
今回
魔法のiらんど(現代恋愛)部門
→主に女性読者を対象とした恋愛・ラブコメ、BL要素のある小説のうち、現代を舞台とするもの
ファンタジー恋愛部門
→主に女性読者を対象とした恋愛・ラブコメ要素のある小説のうち、ファンタジー世界を舞台とするもの
魔法のiらんどの合併により、BLも対象になりました。つまり、「魔法のiらんど(現代恋愛)部門」ではBLが受賞する可能性もあるわけです。ただ、もともとカクヨムではBL作品は少なめです。そのため、読者選考の段階で足ぎり多数となるのではないかと思います。魔法のiらんどユーザーがカクヨムにどれだけ来るかにもかかっています。
⚠️注意
2024年9月26日現在、「第1回ルビーファンタジーBL小説大賞」が開催中です。BLジャンルで勝負する場合、どちらかしか選べません。
⚠️注意
2024年9月26日現在、「ときめきの中華・和風恋愛小説コンテスト」が開催中です。こちらの文字数は11万文字が上限です。「中華ファンタジー」と「和風ファンタジー」が対象なので、文字数などでどちらに参加するか決める必要があります。「ヨーロッパ風ファンタジー」にとってはライバルが分散するはずなので、追い風かもしれません。あくまで可能性ですが。
ざっくりとまとめます。
・魔法のiらんどは成人女性ユーザーが多いと思われる。
・現代恋愛でBLが追加された。また、魔法のiらんどではドロドロ系も受けているので、カクヨムユーザーに需要があるかがポイント。
・他のコンテストが開催中のため、恋愛部門は大きな選択を迫られている。
恋愛作品の作者にとっては厳しいものとなっております。どんな作品が参加するのか、そして受賞するのか。行く末を見守りたいと思います。
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