第8話 302号室

すずは.は 赤西クリニックの 赤西医院長と迎え合わせで ソファに 座っていた。


まるでナースとドクターだ。

すずは「状況をおききしたいのですが医院長」

赤西医院長「302号室に入院してる患者が土日の夜に 抜け出すんだ。入院して1ヶ月たつが これで確認出来ているのは2回。朝6時ナースがバイタルチェックに行く時は ちゃんとベッドに寝ている もしかしたら 2回では 無いかもしれんな。」


すずは「セキュリティの問題で まずく無いですか?監視カメラには 写って無いんですか?」


赤西「監視カメラがある所は ワンフロアーに5箇所だな。エレベーター、ナースステーション、休憩スペース、301から308号室の間。 309から315号室の間にある。が どれも何故か その患者は 脱走した夜は写って無いんだ。」


気づいたのは たまたま その夜は 夜勤の交代の時間がナースの都合で30分遅くなり夜中 0時の巡回だけ30分遅くなった。」


すずは「で!302号室の患者だけが居なかったんですね」


赤西「そうなんだ。ナースは、余り重要視してなく トイレかな と思い、申し送りで もう一度302号室の その患者を巡回の時 見てほしい と伝えて帰った。 次の夜勤のナースが 302号室に行った時は ベッドに寝ていたから トイレだったんだ。と何も気にしていなかった様だ。所が次の日曜日の夜 外のセンサーランプが照らす事があり 猫か何かかと思ったが 昨夜あれは、患者が抜け出して センサーが反応したんだと 気づいたんだ。」


すずは「巡回は 何時と何時ですか?」

赤西「まず21時消灯 0時 3時 朝6時かな。」


すずは「って事は21時には 居たが 0時は居なかった。そして3時には 居たんですね?


赤西「そうだな。そして 昨夜は、これまた、たまたま、隣部屋の患者が亡くなり 当直のドクターやナースやご家族の出入りが激しく ナースが 302号室の患者を起こしてしまったかと,のぞいた所 ベッドに居なかった。日頃 特に問題無い患者で まーどちらかといえば、優等生な患者なんだ。ナースや病院にクレームが多い今の時代 302号室の患者は、リハビリも愚痴も言わず 真面目にやってる。感謝は 伝えてくれるが クレームは無い。」


すずは「患者の名前と病名は?」赤西医院長は,困った顔した。


赤西「そうだな。名前は、言えないんだ。病名は、」

すずは「何故名前は ダメなんです?」 


赤西「患者の意向で 名前やOpeをした事は 外には 漏らせない。君もそこの所は 守っていただきたい」


すずは「病名は?」

赤西「鎖骨複雑骨折,今ボルトが入っている状態だ リハビリを開始している」


すずは「手先は動きますか?」

赤西「今は、腫れも引いて動くよ」

すずは「そうですか?病室のある3階を見せてもらっても いいですか?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る