第6話
今日、街へ出かけて、回転すしへ行こうとしたら、「ただいま40分待ち」とあった。しかし、少し歩いたところに、ビルがあって、そこのお寿司屋さんへ行くと、お客さんはおらず、ガラガラだった。
僕は、ウナギ丼と鉄火巻きを頼んで食べて、店を後にした。
勿論、そこの回転すしは、スマホで座席予約ができるのだから。
…
僕は、その回転すしを批判していない。
そして、スマホを片手に、みんな、40分は待っていたのだと思う。ただ、僕は、「この近所へ行ったら、お寿司屋さんがあった」と分かる。
勿論、そこのお寿司屋さんは、自分で「鉄火巻き一皿」と声をあげて、注文しないといけない。
そういう面倒な部分はあっても、悪いとは思えない。
ただ、これが、現代、2024年の僕ら、日本人だと分かる。
…
帰りに、電車を乗っていたら、広告で、絵画展があった。
僕は、その絵画展へ行きたいと思って、元の道を引き返して、絵画展の場所へ向かった。
そして、絵画展で、絵を観て、帰り、電車に乗ったら、もう紙媒体の広告がない。言われたら、もう、スマホの広告で済むのだが、僕は、時代遅れなんだろうか。少し寂しいと思う。
他の路線の電車は、紙媒体の広告があるのだが、その路線には、紙媒体のない電車が走っている。
時代だと言われたらそうだが、寂しいと思う。
…
前に、東海道新幹線で、東京へ向かった時、僕は、車内を歩いていたら、みんな、スマホに夢中になっていた。僕らは、今、そんな時代を過ごしているのかと思ったのだが。
それで、僕は、相変わらず、不器用だなぁと思っている、自分を。
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