前のエピソード――第1話　プロローグだよ

　あれ、体に力が入らない。周りが何か慌てて騒いでそうだが何も聞こえない。たぶん自分は死んでしまうんだろう。働きすぎだから過労死だろう。

　自分の勤めてる会社は残業はあたりまえで会社の休みでも先輩に呼びだされ働かされた。辞めようとは何度も考えたが給料が良いのでやめられなかった。妹の為の学費のために働いている。両親が幼い頃急にいなくなり祖父母に育てられた。優しい祖父母に育てられ妹は心優しい子に育った。お金はなかったが幸せな平穏な日々だった。

　なので自分は高卒ですぐに働き始め祖父母、妹のために仕送りと妹の大学費用を貯めていた。

　こんな感じで3年働いていたら自分の心が病んで行くのがわかった。

　まあ、いいかな。妹には悪いけど、これでもう解放されると思うと嬉しい。保険金もでるしお金の面では大丈夫だろうし。

　今度生まれ変われるなら自由に自分の楽しい事がしたいな。神様がいれば願いを叶えてくれるかな。

　学生の頃読んだラノベのような異世界で勇者になって魔王を倒して英雄になれたらいいな。

　もう意識がなくなりそうだ。これが一度目の過労死だ