第37話 作品の力を信じるしかない

 タイトルは、フォロワーさんに寄せたコメントに書いた言葉である。不特定多数の目に触れるインターネット上で公開する言葉なので、後ろ向きなことは作品に必要でない限り書かないことにしているからだ。さまざまに思うことはあるが、そのすべてをあるがままに言葉に変換することは危険でしかない。だから「読まれない」「評価されない」という言葉がついた自主企画には一切参加しないことにしている。これまで読んでくれた方、評価してくれた方の行動を、無視する行為だからだ。PVや応援、評価の数、ランキングの順位などは変動する。おおぜいの中で自分がどのあたりにいるのかは確かに気にした方がいいのかもしれない。しかし、いただいた好意を私は大事にしていきたい。たった一人から寄せられた好意も、おおぜいから寄せられた好意も、価値は同じだと私は思う。私の作品を信じてくれた読者がいるなら、私の作品には力がある。コンテストではそれを信じるしかない。

 私はかつて「小説家になろう」で、エッセイ部門で週間ランキング一位にランクインした経験を持つ。pixivに投稿したエッセイは、今日(二〇二四年十二月二十四日)閲覧数が一万を超えた。「小説家になろう」でもpixivでも、私は一切宣伝活動をしていない。現に「小説家になろう」からは今年の九月で退会し、エッセイも削除した。だから作品が読まれるか評価されるかは、「運」が作用する側面が大きいと私は考える。読者が求める作品を予想することはできるかもしれないが、完全に予想を的中させることは不可能に近い。だから結局は、アマチュアである私たちは、自分が書きたい題材を書くしかないのだと私は思う。プロならば、編集者が「これについて書いてくれないか」などと提案してくるのだろうけれど。 

 フォロワーさんが多ければ読んでもらえるか。答えは「ノー」だと私は思う。なぜならフォロワーさんにとっての私は「フォローしている書き手の一人」でしかなく、フォロワーさんが私を気に入らなくなればワンタッチでフォローをはずし、縁を切ることができるのだから。

 他人を変えることはできない。これまで生きてきて、私は身をもって学んだ。他人を変えることはできない。血のつながりがあったとしても、自分と異なる肉体を持っている時点でその人は他人でしかないと私は考える。

 

 織絵ちゃんのおじいちゃんを書いた作品「キャッチボールをしようじゃないか」を投稿してからは、もっぱら「読み専」と化している。「読み専」といえば、カクヨムコンテストに応募した作品に、「読み専」の方から評価をいただけるようになった。素直に嬉しい。この場を借りて感謝申し上げます。


 「お題で執筆!!短編創作フェス」第2回のお題は「雪」だそうだ。しばらく私は沢渡くんや日野さん、余田さんの現代ドラマしか書けそうにないし、書きたいと思わない。「三国志」はもう書かないのかって? うーん、どうしよう。背後霊陸遜に聞いてみよう。孫権を主役にした小説「世を終わらせる雷鳴」を書いたので彼はすねている。食べ物で釣ろうにも、彼の好物がわからない。陸遜、今日はクリスマスイブだから、いっしょにクリスマスケーキでもいかが? フライドチキンもあるよ!


 



「お題で執筆!!短編創作フェス」第1回「試験」応募作品はこちらです。

「キャッチボールをしようじゃないか」

https://kakuyomu.jp/works/16818093090667731073


自主企画「最可愛女子たちが感想書いちゃうぞ」参加作品はこちらです。

「世を終わらせる雷鳴」

https://kakuyomu.jp/works/16818093090109765765


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