第36話 その一言に私は燃える
今までワークスペースに直打ちしていましたが今回からはあらかじめテキストドキュメントに入力してから貼り付けることにします。
さて、最近、学生時代に好きでよく聞いていた音楽を聴いている。オリジナルビデオアニメ『ジャイアントロボ 地球が静止する日』のサウンドトラックである。「地球が静止する日」が私が使用する中古のノートパソコンの変換予測に出てきて一センチくらい引いた。しかもこのノートパソコン、三国志の登場人物の姓名もばっちり変換予測に出してくれるのである。NHKスペシャル『大英博物館』のサウンドトラックも聴く。『ジャイアントロボ』は横山光輝先生の作品の人物、特に『水滸伝』の人物たちが数多く登場するので面白いし、『大英博物館』の音楽を聴いていると異世界ファンタジー小説を書きたくなる。こんな人物が登場して、こんな場面があって、などと想像しだすと止まらない。
私が読んで燃えた作品を列挙すると『聖闘士星矢』、『三国志』、『ロードス島戦記』、『ローマ人の物語』、『銀河英雄伝説』、『アルスラーン戦記』、『マヴァール年代記』、『アップフェルラント物語』、大河ドラマ『風林火山』・『篤姫』・『江~姫たちの戦国』・『西郷どん』である。いずれも、誰かと誰かが戦ったり、腹の探り合いをしたり、国家の重要事項について議論して決定したことを実行したり、極限状態で泣いたり叫んだりする話ばかりだ。
私は自分が感動すると、感動したその状況を自分でもう一度体験したいと思う。その結果、私は自ら小説を書いて発表した。自分が感動するだけでよいのなら、誰にも見せずに一人こつこつと書き続ければよい。しかしそれを誰かに見てもらおうとするのはなぜか。自分以外の誰かにも、自分が感動した場面やら台詞を知ってほしかったからだ。
さて、小説を発表すると、気になるのは読者の反応だ。自分が発信したものに対して何らかの反応が欲しいと思うようになる。反応が得られるようになると、同じように作品を発表する人々と自分を比べ始める。そして他の書き手よりも高い評価を得たい、数多くいる書き手たちの中で一番になりたいと願うようになる。
では、カクヨムでいえば、万単位の星やフォロワーを得たとする。好意的なコメントも多数得たとする。ランキングで一位になれたとする。その時私はノートパソコンないしスマートフォンの画面の前にいて、どんな気分でいるだろうか。
そうなったとしたら私は、小説を書くことはやめないであろうが、発表することをやめてしまうだろう。
評価が欲しいから、フォロワーを増やしたいから、書いているのではないからだ。
私が一番嬉しいのは、私の作品を読んで、言葉にならない感想をもってくれたという告白を目にした瞬間である。私の作品を読んで胸をかきむしられ、さまざまな記憶をよみがえらせ、心を震わせてくれたという告白を目にした瞬間である。
数多くの星をもらうより、フォロワーの数が増えるより、心ある人からの心ある一言にめぐりあえる方が、私は燃える。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます