第28話 減り込むホスト


「プレゼントボムフォーユー」


 トーヤが何かしらの爆発物らしき瓶を胸に乗せようとしたので魔法を発動させる。


「は? 普通の瓶になってるんだけど」


「馬鹿野郎、呆けてるんじゃねえ。攻撃されてるぞ」


 爆発物の形が変わり、ただの空き瓶に変わる。

 トーヤと共にいた金髪サングラスの男が騒ぎ始めた。

 ミカの安全を確保するために全速で走って金髪サングラスのすぐ横を抜けて確保する。


「いきなり目の前に!?」


 どうやら目がこちらの動きに追いついていなかったようで驚くと剣に手をかけたので殴る。


「グアアアアアア!!」


 トーヤは悲鳴をあげて壁に減り込んだ。


「テメエ!!」


 金髪サングラスも発砲して攻撃してきたため、殴って鎮圧する。


「グオオオオオ!!」


 金髪サングラスも悲鳴を上げて壁に減りこむことを確認するとダンジョンの外に向かう。


「ゴバアアアア!!」


 騒ぎに気づいた未探索領域の武装ゴブリンがこちらに向かって走ってき始めた。


「流石にあいつらを担ぎながら戦えるほど甘くはないからな」


 壁に減り込んだままゴブリンに襲われる可能性があるがしょうがないだろう。

 先ほどミカたちを襲っていたこともあって、救助してもこちらにとっての危険にしかならない可能性の方が大きいし。


「念の為にミカたちとコンタクトをとったところから撮ってたが無駄になったな」


    ───


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