【HO3について】
【HO3について】
【HO1】と【HO2】を配られていない全員がこの【HO3】となる。
【HO3限定の導入】
地方の小さな新聞社として出発し、遂には四大新聞の一角に数えられるほどになった薫風新聞。
そんな薫風新聞を発行する薫風社は週刊誌の発行にも意欲的で三代目社長が就任してからは、それまで手掛けていた女性週刊誌だけでなく様々なジャンルの雑誌の販売を手がけるようになりました。
中でも最近注目を集めているのは、週刊薫風と薫風社の名前を冠した情報誌です。
編集長の方針で「中庸の視点からなるべく透明性を確保し、事実のみを記事を発行する」ことを第一の目標として掲げている週刊薫風は会社の政治的立場が介在しやすいメディアの中では珍しく、その情報の持つ高い信頼性から老若男女を問わず支持を得ている……というのも理由でしょうが、週刊薫風を人気週刊誌に押し上げた最大の理由は登山家、写真家、ジャーナリスト、考古学者など多くの肩書きを持つ黒田清志記者が連載する「戦地の実情」という不定期連載でした。
普段は遺跡発掘などを目的に各地を飛び回っている清志は、紛争地域に近づくと戦場カメラマンとして写真を撮り、戦場ジャーナリストとして取材をして、「戦地のありのままの姿」を記事にしてきました。
「平和な日常の裏側に、このような地獄がある」という悲惨な状況を虚飾を交えずに伝える写真と文章には痛々しさもありますが、同時にそんな地獄の如き惨状の中でも「生きよう」とする現地の人々の生き様は、平和な日常を当たり前のように享受する読者に改めて「平和」というものは何なのかを考えさせる機会を作ってきました。
しかしある日、薫風社は薫風新聞にある記事を載せることになります。
それは、人気記事の執筆者である黒田清志が行方不明になったというニュースでした。
薫風社は清志に関する情報提供を求めました。
簡単な情報提供でも5,000円、黒田清志を発見する、或いは死亡が確認できる遺品を持ち帰った者には4,000,000円の報奨金を支払うもいうものです。
この破格の報酬に惹かれた探索者達は調査に乗り出すことになります。
【薫風社】
シナリオの舞台となる
探索者はまず、週刊薫風の編集部に案内されます。
ここでは週刊薫風の編集長の海堂嶋原から話を聞くことができます。調査に乗り出すことを伝えると、心良く情報を提供してくれる……が、基本的には薫風新聞にある記事にある程度の情報しかない。
これ以上の情報を手に入れるためにはテクニックが必要となる。
交渉系技能を振って成功すれば、ロールプレイのヒントを与えても良いだろう。
Q.「清志が行きそうな場所に心当たりはないか?」
A.「そういえば、毎年この時期には冬告山に行くって言っていたな。なんでも、昔、命の危機を助けてくれた恩人に会いに行っているんだと。……あの山に行った可能性もあるとは考えたが、正直、あの山は過酷過ぎて調査をするのは難しいんだ。警察にも情報は提供したが、流石にあの山での行方不明者の捜索は無理だと言われたよ。仮に彼がいるっていう確たる証拠があってもな。まあ、警察も山登りのプロじゃないし、致し方ない話だろう」
Q.「冬告山についての詳細を知りたい」
※これについては、<コンピュータ>の技能を振って成功しても知ることができます。
A.「まあ、検索して出てくるレベルのことしか分からないが、標高は2,864mでそこそこ高い山だが、季節を問わずに雪が降るという過酷極まりないメチャクチャな気候をしている。あまりの寒さと吹雪の影響で、ヘリも飛行機も近づけない。山頂に簡単に辿り着こうとするなら魔術みたいなものに頼るしかないと思うぜ。まあ、そんなものは御伽話の産物だと俺は思うけどな。それ以上のことは専門外だから分からない。登山誌の編集長に紹介状を書くから彼女から聞いてくれ」
Q.「清志記者に纏わることで、他に何か知っていることはないか?」
A.「またざっくりとした質問だな。あの人は考古学関連の記事も書いている。なんてったって考古学者だからな。一応ウチから出版されている記事には全て目を通しているが、適任ではないな。丁度社内に考古学関連の雑誌の編集長だった人がいる。……まあ、今は我が社の社長なんだけどな。紹介状を書いておくから面会を頼んでみるといいぜ」
【薫風社 一階窓口】
編集長から話を聞いた後、最初に移動することになる【薫風社 週刊薫風編集部】を出るとここに戻ることになります。
編集長の紹介状があれば、窓口の受付嬢に伝えて【薫風社 社長室】と【薫風社 山岳誌編集部】に移動することが可能です。
【薫風社 山岳誌編集部】
入るには編集長・海堂嶋原の紹介状が必要となる。
探索者が入室すると、編集長の美浜碧子が探索者達を快く迎えてくれる。
ロールプレイで事情を説明すると、冬告山について教えてくれる。
「冬告山の麓には樹海が広がっていて、【冬告山零合目 迷いの樹海】と呼ばれているわ。かなり特殊な場所でGPSとかも役に立たなくなるから入らないように気をつけるのよ。山は一合目から十合目まで分かれていて、【冬告山一合目 凪の草原】、【冬告山二合目 雪の洗礼】、【冬告山三合目 極寒の氷土】、【冬告山四合目 雪隠れの雪渓】、【冬告山五合目 樹氷の森】、【冬告山六合目 凍える断崖】、【冬告山七合目 震える凍窟】、【冬告山八合目 白の新世界】、【冬告山九合目 白銀色の地獄】、【冬告山十合目 摩訶鉢特摩の頂】なんて小洒落た名前で呼ばれているわ。登頂の記録は残っているものだと五人……【冬告山二合目 雪の洗礼】辺りから雪が降り始めて天候が悪くなるから気をつけないといけないわね。一合目と二合目の間みたいな感じで、中間地点には山小屋があるわ。四合目と五合目の間、六合目と七合目、七合目と八合目の間にはないみたいだけど。この中で、三合目と四合目の間までは山小屋が機能していて食事と寝床を提供してくれるけど、それ以上は駄目ね。予め食糧を持ち込んでおくといいと思うわ。こんなところかしら?」
その他、「絶対的な標高が2,500m前後、或いは標高差が400m以上の場合は高山病のリスクが高い」という高山病についての知識も教えてくれる。
「四合目以降の山小屋が何故機能していないか」と追加質問をすると、「【冬告山四合目 雪隠れの雪渓】には大量のクレバスがあって危険だから、山小屋の管理人が足を運ばなくなった」と教えてくれる。
【薫風社 社長室】
入るには編集長・海堂嶋原の紹介状が必要となる。
探索者が入室すると、社長の鳳響が探索者達を快く迎えてくれる。
ロールプレイで「考古学関連で知っていることを教えて欲しい」を説明すると、知っていることを教えてくれる。
「黒田先生は本当に様々な、貴重な発掘物の写真を提供してくれた。中には実際に発掘物を持ち帰ってきてお土産としてもらったこともあるよ。勿論、その遺跡を管理する国と交渉し、許可を得たものだ。……そういえば、毛色が違うものがあったな。不思議な石を見つけたって話だ。青い石で触ると仄かに温かさを感じる不思議な石。その時のことを記事にしていたよ。といっても、調査をしても大したことは分からなかったんだけどね。オカルトの管轄ならあれこれ書いたが、考古学の分野についても基本的には分かったことしか書かない立場だ。まあ、書けないこともあったけどな。……例えば、微量だが、この世界に存在しない元素? エネルギー? が観測されたとか」
【登山前の準備について】
麓冬町は小さな町ですが、必要なものは大抵手に入る。
防寒具や食材など必要なものがあればここで調達することをおすすめする。
ここには手に入るものの一例を示す。
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・外套……寒さを防ぐためのコート。耐久値とCONの減少のロールの際に回復しないレベルで最大2ポイント軽減してくれる。価格は6,000円。
・テント……キャンプ用のテント。設定されている耐久値は30。山小屋以外の場所でも眠ることができるようになる。雪によるダメージは無効化してくれるが、吹雪に対しては探索者の代わりに判定を行い、耐久値が0になると破壊されてしまう。判定は一回の使用につき一回行われる。価格は12,000円。
※食材や調理器具は実際の物価と相談して決めるように。
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【麓冬町警察署を訪れる】
警察署の中は忙しなく、警察官達が右往左往している姿を目撃するだろう。
薫風社関連で話を聞きにきたと受付で伝えれば、かなり面倒なそうな顔をしつつも巡査長が対応してくれる。
巡査長に、黒田清志について尋ねると失踪事件として全国的な捜査が進められていると伝えられるだろう。
また、何故警察署内が忙しないのか尋ねると「行方不明事件」がここ最近増加して対応に追われているから、と伝えられる。
ちなみに探索者達に面倒そうな顔をしたのは情報提供を渋ったのではなく巡査長も行方不明事件の捜査をいくつか受け持っていて忙しいからである。
【
麓冬町から冬告山に向かう場合、【冬告山零合目 迷いの樹海】に迷い込んでしまう。
初回は技能を振らなくても移動の宣言をするだけで檜扇村に辿り着くことになる。
二回目以降については【冬告山零合目 迷いの樹海】を参照。
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