第12話 クラゲの水槽の手前で

「じゃあ、ここでトイレ休憩にしまーす。」


霞 晴子(かすみ はるこ)、高校2年です。

今日は私が幹事で、6対6の水族館デート。

みんな、楽しんでくれているかな。






クラゲの水槽にたどり着く手前で、ひと息入れるのには訳がある。

本日のぉ、メインエベント!

クラゲを背景に、告白タイム!するから。

一度空気を落ち着かせて、平常心で立ち向かう、、、無理か!?


女子トイレでは話の花が咲く。


椋尾 多花音(むくお たかね)「やばいぃ、今更だけど、

こんなに緊張するとは思わなかった。」


六野 美唯(ろくの みゆ)「もう、私はこれで満足。

今日、ほんと楽しかった。

あとはもうみんなが上手くいってくれればそれでいいよ。」


中原 日向(なかはら ひなた)「六ちゃん、私も同じ。

みんな上手くいくといいわね。特にルナル!」


斉藤 瑠奈「うーん。ありがとう。でも、ちょっと、、、。どーしよ。」


晴子「大丈夫!もう相思相愛はわかっているんだから。

あとは、浅野くんに素直な気持ちを伝えるだけだよ。」


斉藤「うん、ありがとう。」


晴子「あとは、舞子かな。」


高井 舞子(たかい まいこ)「え!私?なんで?」


晴子「今日、舞子とマーくん、めっちゃ意識し合ってたじゃん!」


椋尾「そう、そう、特に後半。やばぃやばぃ。」


高井「そう、、、かな。」


六野「そうよ、マーくん、絶対来るわよ。」


晴子「来るよぉー。大丈夫?舞子!」


舞子「ぇえぇえ、、、。無いよ!無い。」


椋尾「がんばれ、舞マイ!」


舞子「そう言う椋ちゃんはどーなの?」


椋尾「私は、来るもの拒まず、だけど。

ねぇ、今回のルールって、男子が告白、女子は受け身、なんだよね。」


晴子「そう、昭和の動画で見た、ねるとん、によるとそうなの。」


椋尾「もう令和なんだから、ルール改正があってもいいんじゃない?」


晴子「そう、よね。でも、どうしたらいいんだろう?」


中原「ちょっと待ったぁ!って、女子から言ってもいいんじゃない?」


椋尾「なんか、ややこしくなりそうだけど。

どーする?」


晴子「よくわかんないけど、、、。

じゃあ、成り行きで、なんでもありと言うことで。」


「いいんじゃない。」

「いいと思うよ。」

「いいよー。」

「いいと思う。」

「どーなっちゃうのぉ?」

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