第9話 グレイチーム

 あの爺さんの言うことが本当なら、そう先の話では無いってことだ。この先数年なのか、数ヶ月なのか、言葉を濁して去っていった。


 とても難しい問題だ。簡単には答えられない。爺さんには悪いが、信じきれていない自分がいる。


【ん…私、寝ちゃった…】


目を覚ましたようだ。りあ。


爺さんの話を伝えようとしたら、りあは、


【ねぇ、ちょっと】


なに?キス?キスなのか?


りあは近づいて、おでこを合わせて、


 あっ熱?無いけど?キスだと思って赤くなってるけどな、


 それにしても、澄んだ瞳に、綺麗と可愛いを持ち合わせてるな。


※ドキドキ💓※


【だいたい解った。それと、ごめんね。キスを求めてると思うけど、もう少し待ってね】


 …その能力、勘弁してほしいな。そりゃ、未来の進化は未知数だとは理解してるけど、これでは俺の単細胞脳丸見えじゃん。


【涼くん、どうするの?】


【りあは?爺さん信じる?りあの仲間はどうなるの?】


【うーん、仲間ってよりかは、その場限りだったし、言い寄ってくるのも居るから面倒。だったんだよね。涼くんはそういうことないし、判断は任せます】


 解らなくもない、この容姿、言い寄っていなかい俺は、安心材料なのか。この大きさも…


【涼くん、あなたは違うと思っていたけど…】


その能力やめてーーーーー!!!!!


りあは、ピン留めを外して、


【これ、付けてみて。読めるよ】


読める?相手の?考えてること?


とりあえず付けてみた…


りあ…何考えているんだ?どれどれ…


※凄いでしょ!!それ、私も最初はびっくりしたもん。使いこなすと相手の動きも予測出来て、戦闘に便利だよ。それに、涼くんは、そばで寝ていても何もしてこないから安心!!涼くんと一緒ならここもいいかも!!※


 そんな信頼してくれて、俺はそれなのに、少しでも良からぬことを想像してしまった。


凄いな、これ。でも、


【返すね、自分が嫌になる…】


【そんなことないって。じゃあねー、ご希望を叶えてあげますね】


※チュ😘※


 りあ…惚れました、落ちました、ハマりました。結婚してください!!


 まだ、りあ、それ付けて無いから大丈夫だよね?



………………………………………………………



【イチャイチャしてるとこ悪いのー、話はまとまったかの?】


 爺さん、いつも突然、そして、なんで土足なんだよ。


【りあ、俺は答えは出ていないんだ。でも、ほっておく訳にもいかない。戦いなんて向いてるとは思えないが、やるしかないのか…】


【私が涼くん守るね。涼くん、何度も発動出来ないでしょ?】


【そうじゃ、お主は貴重な不死鳥フェニックス🐦‍🔥いざという時にその力を使えばよい。で、そうとなれば仲間も呼ばないとならんな】


爺さんが杖を向けた先に、突如、漢が現れた。


また土足だよ、勘弁してくれよな。


【おおっ、これはこれは素敵なレディーさんが、ん?何だ?お前は?こちらのレディーさんと関係があるのか?】


ごっついな、こいつ。戦闘力はありそうだが。


性格は面倒な感じだな。となると、


戦士?

格闘家?


となるのかな。


【ほっほっほっ、グレイチームに期待の仲間が加わったのー】






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