第5話 能力

ほらな、やっぱここに来たよ。戦場…


 こうなったらさ、何故、ここに来るか考えてみるか。


そして、必ず現れる女戦士…


【何もしている!!武器も持たずに】


 慣れたもんだ。どうせ俺との関係はこの前と違うんだろ。今度はどう出るか…さて、


【こっちに来い。逃げ道はある。お前は失うわけにはいかないんだ】


このループ…やる気無くすよ。


 いつになったら平穏なあの場所に戻れるんだ。戻ると言うか、こんなループから抜け出せるんだ。


あーあ、面倒…な、世界だ。



………………………………………………………



【さて、どうするかの?これ以上ここにいても期待出来なさそうじゃな。ここで終わりにするかの〜それ!!】


爺さん、何処にでも現れるんだな…


もう怒る気もしない。



………………………………………………………



【おい、起きるんじゃ!!大事なことを話すから早く起きるんじゃ!!!】


爺さんか、ここは、戻ってきたな。


【ここはどこだ?急いで隠れないと…ん?何これ?】


それ、俺のお気に入りの、アイドル表紙の…


【ベッピンじゃな!!あんた、似ておるの〜】


あんた?え?えーーー、着いてきたの?


 女剣士さん、というよりも、装備は外していたね。だとすると、見た目はミリタリーファッション大好き女性って感じ…コスプレって。


【なんだ、ここは?前に聞いた過去の地球か?爺さん、本当だったんだな。リンク出来るって。凄いな。で?何でここに?】


女剣士、爺さん、二人は理解してるのか。


俺は蚊帳の外。何もわからない。


【わしはただ一人の人間の生き残りじゃ。未来にいた人間みたいなのは全て戦闘に特化したクローンじゃ。生み出したのもクローンじゃ】


【やはり、手強いわけだ。感情もないみたいだからな。みんなは?私の仲間達!!すぐに戻らないと】


【落ち着くんじゃ、そいつが目醒めない限り勝ち目はない。少し開花してる感じはするのじゃが、コントロールが難しいの〜戻ってくるたびに違う世界になっておるのでな】


戻ってくるたびに?


何となく解り始めてきた。


【爺さん、俺は未来に行ってたのか?滅びゆく未来の地球に。何度か戻ってきたのは全て爺さんの仕業だったのか。この女性…失礼、こちらの女性は俺のこと知っていて、戻る度に変わっていたぞ。妻だったり、姉だったり】


【だから今回は連れ戻したんじゃ。二人揃わないと変えられる未来も買えられないんじゃ。いいか、よく聞け。ベッピンさん、あんたは聖剣クロスブレードを、そして…】


ん?俺を指さしてる。


【あんたは不死鳥🐦‍🔥フェニックスを取り込めるんじゃ。二人が未来の地球を救うたった一つの方法なんじゃ】



爺さん、俺が不死鳥🐦‍🔥フェニックスだって?



【救えるのはあんた達だけじゃ。まずはこの世界でどうするか決めるのじゃ。クロスブレードの在処を、不死鳥🐦‍🔥フェニックスに目醒める方法を。そうじゃな…二人は…恋人でどうじゃ?バランスが取れてないんじゃがの…では、頼んだぞ。それ!!】



………………………………………………………



 今度は覚えている。今、横で寝ている女性は俺の恋人。世界を変えるために二人で。


【ん?おはよ?……………誰!!?】


※バチーン!!🤩 痛い!!


【おい、俺達恋人同士だろ。何で叩かれる?】


【誰が恋人なのよ!!知らないわよ、貴方なんて。ここは何処?もしかしてお持ち帰り…出てってよ!!】


ここ、俺の部屋だけど…




おい、爺さん、毎回中途半端なことするなよ。


彼女、俺のこと忘れてるぞ!!



※いかんいかん、上手くいかなかったの。まずは…そうじゃの〜彼女と恋人になってから全てを話すんじゃ。頼んだぞ、フェニックス🐦‍🔥※


なんつー、いい加減な爺さんだ…



※※※※※ 第一章 完   ※※※※※








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