第3話 不死鳥
また寝ちゃったか…流石に疲れるよな。あんな戦場にいきなり放り込まれるんだもんな。
彼女は?どこだ?
置いてきぼりじゃん、俺。
それにしても、寒い。
【いつまで寝てるの!!週始めなんだからちゃん起きなさい!!】
ん?母さん?
えっ?
夢?
リアルな夢だったな。
行くまでが面倒なんだよ、仕事って。
彼女可愛かったな。女剣士って強さも魅力の…
【早く起きて。遅れるよ】
※チュ😘※
誰?ん?
えーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
夢じゃなかったの!!!!!!!!!!!!
【君は女剣士!!】
声、出るじゃん。俺!!
【なーに、いきなり起きて女剣士って。また変な夢見てたんでしょ?早くご飯食べて】
待て待て待て!!!誰?誰?誰?
【えーと、君は?訓練に行ったんじゃ】
彼女は呆れて、
【お義母さ〜ん、なんか様子がおかしいの。夢見てた見たいなんだけど、私のこと解らないみたい。今日休ませて病院行かせたほうが】
【寝ぼけてるだけでしょ。私もそろそろ行かないとならないから、引っ叩いてでも起こして病院に行かせて、じゃ、行ってきまーす】
母のことは覚えているが、本当にこの女剣士…じゃなかった、女性は…覚えてないや…
可愛いな…それにしても、関係は?
【ねぇ、ほんとに何も覚えてないの?一過性ならいいんだけど、私のこと忘れちゃって、どうするの?本当に忘れてるの?】
【ごめん、君は?この家に住んでるの?いとこ?じゃないよね?】
こんな可愛い親族知らないな。
【奥さんでしょ!!もう。あなたがお義母さんのことがあるから同居っていいだしたんでしょ?もう…】
膨れたほっぺが可愛いや。俺好みなんだよね。
奥さん?そりゃ、最高じゃん!!
【何ニヤニヤしてるの?今度は変な妄想?】
俺の奥さんならいいよね。
※ギュー※
【もう、遅刻しちゃうってば…しょうがないな。私も休むから病院いこ、ねっ?】
※ドキドキ💓※
なんで、こんな素敵な女性が奥さんなんだ?
【あなたって、もしかして、照れてる?】
【あっ、あんまりにも可愛くてさ…】
【それ!!そこなのよ。もう、甘えん坊で平気でそう言うこと言ってくるんだから。私以外に絶対に言わないでよね。同じ職場だから見張っているけど。ちょっと会社に電話してくるね。夫婦して休むなんて、親族経営だから許されるんだよ】
やべ、ニヤニヤが止まらない。
こんな素敵な人と結婚していたのか。
………………………………………………………
【ふむ、お主の色は?グレーじゃな。変わらないの〜それ!!】
また出やがった!!
【おい、爺さん、不法侵入だぞ。あっ…】
…‥…………………………………………………
くそっ!!せっかくの…
また訳わからない世界に。今度は夢なら怖くないけどさ。どこだ?どうせなら楽しむか。
【隠れろ!!こっち!!!】
訓練ですか〜お疲れ様です。
君は女剣士は俺の奥さんだよね。
【記憶が曖昧だけど、デートしよ】
※バチーン!!※
【訓練じゃないぞ!!誰がお前の奥さんだ?】
違うの?そっくり何だけどな。
【いたぞ!!こっちだ】
何だ何だ?凄い数の兵士やモンスターだな。
夢だから怖くないけど、リアルな夢だな。
【私が防ぐから、お前は反対側から逃げろ】
さっきと違い声も出るし、夢ならカッコつけてっと。
【ここは俺に任せて!!君は隠れてて】
【ば、馬鹿!!逃げろって】
さて、この大群どうするか?
【堂々と出てきやがったな。なんだ貧相な、さっさと終わらせてやる】
※グサッ※
痛い?夢じゃないの?
ヤバい…俺…もう…
【だから言ったろ!!早く手当を。急いで逃げろ!!】
出てきちゃダメだろ!!君まで…名前聞いとくんだったな。くそっ!!
守らないと、君だけは何としても…
【なんだ?この光は?】
【おい、これって!!報告だ!!すぐに!!】
【嘘だろ、ありえないだろ】
【撤退しろ!!】
なんか、俺を見て逃げてく…意識が…くっ!!
意識が…保てないぞ…
【君は…逃げろ…】
女剣士は俺を支えてくれている。
【空が暗闇に…お前まさか…その姿!!】
※※※🐦🔥不死鳥フェニックス…降臨…※※※
羽ばたき一つで周辺の敵は…全て消えた。
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