本物の恋人編

第17話好きって気持ち

わたしの名前は山田 薫


わたしの大切な人は病気でなくした


本当に悲しかったでもその時思ったんだ好きになることがこんなにも怖いことなんだって


大好きだったおばあちゃんをなくしてそう思った


「かおるちゃんがお嫁さんになった姿を見れないのが悲しいね」


おばあちゃんが言ったあの言葉を今でも覚えている


そしてわたしのことを撫でてくれた暖かい手のことも覚えている


その時にわたしがおばあちゃんの死に涙を流したことも


高校二年生になっても未だにそんなことを思う辺り子どもっぽいのかもしれない


でもやはり怖くてそんなときに彼にであった


彼はわたしなんかよりも大人なはずなのにどこか可愛いと思ってしまう


そんな彼をからかっているときのわたしはなぜだかいつもよりも楽しくてああこんな時間が何度も続けばいいのにと思った


でもSNSでわたしたちを盗撮していた犯人を捕まえたことで関係が終わってしまう


そう思ったわたしは思わずこんなことばを口にした


「ねえ突然だけどさお願いがあるんだわたしの恋人になってください」


偽物だと付け加えたけど本当の気持ちはきっと違う


でも言えるわけない本当にわたしが自分の気持ちを認めることができたときにわたしは告白をするつもりだ


でも怖い好きって気持ちを自覚したときその人が死ぬかもしれないと言う考えが脳裏に浮かんでしまうから


ポツリっとこんな言葉を口にしていた


いわゆる寝言わたしは自覚していないけれどただ一人だけは聞いていた


「好きになりたくないのになんで好きになっちゃったんだろう」


それは好きだった人をなくしたがゆえに出た言葉


そして好きになることが怖いくせに好きになってしまったから出た言葉


愛しているとか簡単にいろんな人は言っているその呟きを見る度に羨ましいと思う


好きって気持ちを確かめるために偽物の恋人と言う肩書きで彼とイチャイチャをすることにした


これは好きになることが怖くて素直になれないわたしと好きになることが分からなくなった彼の恋の物語

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