F子
さくや子
社会で許容されるのが珍しいくらい変人
部活終わり 夕暮れ 学校から駅までの道 クラスメイトら曰く
「F子ってさ、社会で許容されるのが珍しいくらい変人だよね」
「うん、ね」
はあそうですか。だったらなんだというんだ?別に変人が居たっていいだろうが。と、そんなことを言えるはずもなくただ、
「え~?どんなところが?」
とだけ言う。
「そういうところが」
「そうそう」
クラスメイトらはそう答える。
ええ~と言い、こっそり溜め息をつく。
変人にも解るように説明してほしいよまったく。説明されれば対策のしようもあるってのにさ。
かくいう私もまともに猫をかぶっていないためそう言われても仕方がないとも思っている。ちなみにまともな猫は中学校に入学した最初の3日間で剥げた。
駅に着き、下り線の私は皆と別れた。別れ間際に
「そんなにお茶らけなくていいと思うよ」
だとよ。ケッ余計なお世話だこの野郎。
「そう?そんなつもりはないけどな」
そう言っておく。
やっぱりちゃんとした猫を被るべきだろうか。だが、如何せん私はめんどくさがりなのだ。
猫を被るということに労力を割けるほど余裕がないというのもある。
あー部活辞めたい。
F子 さくや子 @hyouga-tsurara
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