第18話 幼馴染と交わる心

アーヴィンは少し冗談めかした雰囲気を和らげるように咳払いし

真剣な表情で『にゅめょりと』に向き直った。




「さて、『にゅめょりと』

明日はエリシアと共に国王陛下に

挨拶に行こうじゃないか


2人とも王国を離れていたこともあるし

正式に顔を出す必要があるだろう」



その言葉に

『にゅめょりと』は驚きつつも

すぐに真面目な表情に戻して頷いた。




「……わかりました

アーヴィンさん」




エリシアも少し緊張した様子で頷きながら

父の言葉に従う決意を固めた。




アーヴィンは立ち上がり

『にゅめょりと』に向かって微笑みながら言った。




「さて、『にゅめょりと』

しばらくここに泊まって

ゆっくりと長旅の疲れを

癒してくれ


部屋を用意してあるから

案内しよう」




アーヴィンは『にゅめょりと』を家の奥へと案内し

静かな部屋へと導いた。



部屋には大きなベッドと

シンプルだが心地よさそうな家具が並んでいた。




「ここでゆっくり休んでくれ


明日は大事な日だから

体を休めておけよ」




アーヴィンはそう言って軽く肩を叩き

『にゅめょりと』に安心するような笑顔を向けた。



『にゅめょりと』は感謝の気持ちを込めて深く頷いた。




アーヴィンは部屋に案内した後

ふと思い出したように『にゅめょりと』に声をかけた。




「そうだ、『にゅめょりと』

今日は疲れているだろう


お風呂に入ってくるといい


体を温めてリラックスするんだ」



そう言いながら

アーヴィンはお風呂の場所を口で説明した。




「風呂場はこの廊下をまっすぐ進んで

右手のドアを開ければすぐだ


タオルはすぐ横に置いてあるから

好きに使ってくれ」




アーヴィンは気遣うように微笑み

『にゅめょりと』にリラックスするよう促した。



『にゅめょりと』は感謝しながら頷き

風呂場へと向かう準備を始めた。




『にゅめょりと』は

アーヴィンの優しさに感謝の気持ちを感じながら

深く頭を下げて言った。




「ありがとうございます

アーヴィンさん


お心遣い

本当に感謝します」




『にゅめょりと』はしっかりと目を

合わせて礼を述べ

心からの感謝を伝えた。



アーヴィンはそれを受けて穏やかに微笑み

軽く頷いた。




「気にするな

君はもう家族みたいなものだ


ゆっくり休んで

明日に備えろよ」



その言葉に

『にゅめょりと』は再び感謝しつつ

心が温かくなるのを感じながら風呂場へ向かった。




『にゅめょりと』はアーヴィンの案内に従い

風呂場へ向かうと

静かにシャワーを浴び始めた。



温かいお湯が体に当たり

長旅での疲れが少しずつほぐれていくのを感じた。



「ふぅ……気持ちいい……」




シャワーの音が静かに響く中

『にゅめょりと』はリラックスしながら

これまでの出来事を思い返していた。



エリシアと再会し

彼女の家族に迎え入れられたことに

心の中で安堵しつつも

これから迎える新たな試練を思い浮かべていた。





その時だった!




『にゅめょりと』がシャワーを浴びながらリラックスしていると

突然

扉がそっと開き

誰かが入ってくる気配がした。


振り返ると



「!!!!!!!!!」



そこには裸のエリシアが立っていた。



「エ、エリシア!?」



『にゅめょりと』は驚きのあまり言葉を失い

慌てて目を逸らし

顔が真っ赤になった。



「あれっ!『にゅめょりと』!」


エリシアも驚いて

胸を手で隠した。



『にゅめょりと』は動揺を隠しきれず

心臓が激しく鼓動しているのを感じながら

その場で固まってしまった。



2人はお互いに顔を真っ赤にして

慌ててしまった。



『にゅめょりと』は

シャワーの水を止めて焦りながらエリシアに謝った。




「ご、ごめん! 入ってくるとは思わなかったんだ……!」




一方、エリシアも驚いた様子で

『にゅめょりと』に謝りながら手で自分の体を少し隠して言った。




「い、いえ、私の方こそごめんなさい……!

入っていたんだね?

全然気づかなくて……」




2人とも顔を赤らめたまま

しばらく気まずい空気が流れたが

エリシアは少し照れ笑いを浮かべた。



『にゅめょりと』はハッと我に返って

エリシアに背を向けて


「お、俺、すぐに出るから」



すると風呂の扉がバタンと閉まった。


「!」


『にゅめょりと』はその音を聞いて

エリシアが出て行ったものだと思い込んだ。



『にゅめょりと』は少し安心したように息をつき

独り言のように呟いた。




「……エリシアの裸、綺麗だったな……」




しかし

実はエリシアはまだ風呂場の中に残っていて

その言葉を聞いていた。




驚きつつも

『にゅめょりと』の本音を耳にしたエリシアは

頬を赤らめながらも心の中で喜んだ。




「『にゅめょりと』、今の言葉……本当なの?」



エリシアは少し照れた表情で微笑み

思わず嬉しさがこみ上げてきた。



「えっ!?」



『にゅめょりと』は

エリシアが風呂場から出て行ったと思っていたため

独り言のつもりで口にした言葉が

彼女に聞かれてしまったと気づいた瞬間

頭が真っ白になった。




「え……エリシア……聞いてたのか!?」



驚愕と恥ずかしさで全身が固まり

顔は真っ赤になった。



エリシアがまだ風呂場にいるとは思っていなかった『にゅめょりと』は

どうしていいかわからず

動揺を隠すこともできなかった。




エリシアは照れ笑いを浮かべながら

からかうように『にゅめょりと』を見つめていた。





エリシアは『にゅめょりと』の動揺した様子を見て

少し笑いながら言った。




「ありがとう、本当にうれしいよ」


「え?」


「……さ、座って


私が背中流してあげるから」




エリシアの優しい言葉に

『にゅめょりと』はさらに混乱しながらも

言われた通りに座った。



顔を真っ赤にしながら

何も言い返せずにエリシアの動きを待っていた。



エリシアは微笑みを浮かべながら

『にゅめょりと』の背中に手を伸ばした。




エリシアは『にゅめょりと』の背中をそっと流しながら

その細身だがしっかりとした筋肉を感じ取り

思わず微笑んだ。



「……『にゅめょりと』って

細身だけど筋肉がしっかりしてるのね。


かっこいいな……」




エリシアの言葉に

『にゅめょりと』は嬉しさと恥ずかしさが入り混じった表情を見せた。




「そ、そんなことないよ……」



『にゅめょりと』は照れながらも

エリシアの優しい言葉に少し安堵したような気持ちで

彼女の手の感触を感じていた。




背中を流し終えると

エリシアは少し照れながらも

冗談めかした微笑みを浮かべて『にゅめょりと』に言った。




「ねぇ……もしよかったら

私の体

ちょっとだけ見る?」




彼女の言葉に

『にゅめょりと』は驚きのあまり一瞬固まり

顔をさらに真っ赤にして慌てた。




「エ、エリシア!? そ、それは……」




動揺しながらも

『にゅめょりと』はどう反応していいかわからず

困惑した表情を浮かべていた。





エリシアは微笑みを浮かべながら

少し寂しそうな目で『にゅめょりと』を見つめた。




「あなたが綺麗だって言ってくれたこの体……明日には無くなっちゃっているかもしれないんだよ」




彼女の言葉には

これからの戦いに対する覚悟と不安が込められていた。



『にゅめょりと』はその言葉を聞いて

心の奥でチクリと痛みを感じた。


彼は

エリシアの本音を理解し

思わず真剣な表情になった。



『にゅめょりと』は

エリシアの言葉を真剣に受け止め

心の中で大きな決断をした。


これまでの『にゅめょりと』の迷いや照れは消え

エリシアの覚悟に応えるために

静かに目を閉じて深呼吸をした。




そして

ゆっくりとエリシアの体に視線を向けた。



エリシアの美しい体が目の前にあり

彼の心に深い感情が湧き上がる。



「……エリシア

君は本当に……綺麗だよ」



その言葉には

ただの外見の美しさだけでなく

エリシアの強さや優しさ

そしてこれまで共に戦ってきた時間が込められていた。




エリシアは『にゅめょりと』の真剣な眼差しと言葉を聞き

少し微笑みながら

照れくさそうに口を開いた。




「じゃあ……今度は

私の背中を流してくれる?」




彼女の言葉には

少しだけ甘えたような響きがあった。



『にゅめょりと』は驚きつつも

静かに頷き

タオルを手に取りながら

エリシアの背中に手を伸ばした。


エリシアの体は

まるで上質な絹のように滑らかで

優雅な曲線を描いている。



エリシアは背中越しに

「ああ、幸せだな」


「俺もだよ」


『にゅめょりと』は

エリシアの裸からくる刺激で

どうしても反応してしまう。


エリシアは


「男性のここって、こんなに硬くなるんだね」


「う、うん……」



エリシアの背中を流した後

『にゅめょりと』とエリシアは一緒にお風呂に入り

心地よい湯に浸かりながら

静かに寄り添った。



お互いの温かさを感じながら

言葉は少なくとも

穏やかな時間が流れていた。




2人は疲れを癒しながら

ただ一緒にいることの幸福を感じ

いつまでもこの時間が続けばいいと思った。




2人は17歳とはいえ

長い年月を冒険と戦いに捧げてきた。



その道のりは果てしなく

終わりの見えないものだった。


だからこそ

今この瞬間に感じる安らぎは

これまでのどんな時よりも深く

胸に染みわたっていく。



まるで

これまで歩んできたすべての苦難が

ようやく報われる瞬間が訪れたかのようだった。




2人にとって

特別でかけがえのないひとときを過ごすのであった。





お風呂を出た後

エリシアは静かに『にゅめょりと』の方を見つめ

優しい表情で口を開いた。



「今日

ありがとう……なんだか

すごく特別な時間を過ごせた気がする」




エリシアの声には

感謝と安らぎがこもっていた。



『にゅめょりと』も微笑み返しながら

エリシアの言葉を受け止めた。




「俺も

こんなに幸せな時間を過ごせるなんて思ってなかったよ……ありがとう

エリシア」




2人はお互いに見つめ合い

これからも共に歩んでいくという決意を胸に

心の中でその絆がさらに深まっていくのを感じていた。



二人はバスローブをまとい

手を繋ぎながら『にゅめょりと』の部屋へと入っていった。


部屋に入ると、エリシアはふと

感情に溢れたように『にゅめょりと』にそっと抱きついた。



温かいぬくもりが2人の間に流れ

言葉はなくても心が通い合っているのを感じた。



エリシアは優しく『にゅめょりと』を

ベッドへと押し寝かせる。


あおむけになった『にゅめょりと』の上にエリシアがまたがる。


エリシアは

じっと『にゅめょりと』の瞳を見つめた。



やがて

2人の顔がゆっくりと近づき

自然と唇が重なった。



その瞬間

2人はお互いの存在を強く感じ

これまでの絆がさらに深く結ばれるような感覚を味わった。



『にゅめょりと』はエリシアの優しさを受け止め

静かにそのキスを受け入れた。



キスは少しずつ激しくなる。



2人ともバスローブを脱いで裸になった。


そして情熱的に抱きしめ合った。



2人は行為を始める。



互いの気持ちを確かめ合うように体を重ねた。



エリシアはあまりの幸せに

涙が止まらなかった。


ベッドの上がびしょ濡れになるまで愛し合った。


温かく

心地よいひとときが

2人にとって忘れられない瞬間となった。


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