第13話 幼馴染の無防備な眠り

2人は優しく抱き合いながら

いつの間にか眠りに落ちてしまった。



エリシアのお願いは『5分だけ』のはずだったが

気がつけばそれどころではなく

4時間以上が経っていた。





『にゅめょりと』はふと目を覚まし

自分がエリシアを抱きしめたまま

眠っていたことに気づいた。




さらにエリシアが自分に寄り添いながら

無防備に眠っている姿が目に入った。




エリシアはまだ静かに眠っているようだ。



その時、『にゅめょりと』は驚愕した。



エリシアが『にゅめょりと』の右足を

彼女の両足で挟んだまま

『にゅめょりと』をギュッと抱きしめていた。


「……」


『にゅめょりと』にとってエリシアの素足は

この世のものとは思えないほど

とても美しいものであった。



(これは、いかん!)



『にゅめょりと』は慌ててエリシアから

離れようとした。


しかし


うっかり視線はエリシアのミニスカートの中へと

自然に向かってしまった。



「うっ……!」



彼は瞬間的に顔が真っ赤になり

慌てて視線をそらした。



しかし

どうしてもその状況が頭から離れず

胸がドキドキし始めた。



(下着、見てしまった……ごめん、エリシア……)


罪悪感が湧いてくる。



『にゅめょりと』は何とか冷静を保とうとしたが

エリシアの無防備さにどうにもならず

内心で焦っていた。



『にゅめょりと』は

心臓のドキドキを抑えながら

慎重にエリシアから体を離した。



彼女はまだ静かに眠っており

『にゅめょりと』の動きに気づくことはなかった。



「ふぅ……」



『にゅめょりと』は小さく息をつき

そっとテントの外に出た。




冷たい夜風が彼の頬を撫で

少しだけ熱くなった顔を冷やしてくれたが

胸の高鳴りはまだ収まらない。




「ヤバい……なんでこんなにドキドキしてるんだ……」



『にゅめょりと』は自分を落ち着かせようと

夜空を見上げ、深呼吸を繰り返した。



それでも

さっきのエリシアの無防備な姿が

頭から離れず

心の中で焦り続けていた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る