第14章 同居

同棲して約1年が過ぎていた。


S子『ねぇ、お母さんのマンションで皆んなで暮らそうと思うんだけど…』


とS子は切り出した。


私『うん。俺もお母さんの事気になっていたんだ。同居するのは賛成だよ。』


私には抵抗がなかった。連れ子に関してもそうだったけど、私自身、叔母に育てられたと言う事もあり、他人と言えどS子の母親は私にとって身内同然だったからだ。


S子『あなたって本当に優しい人ね。』


優しい訳では無い。本当の気持ちなのだ。


沖縄と言う土地で生まれ育った事も影響していると思う。家族、親戚、身内は本当に大事にする土地柄だったし、私も姉も含めて周りの人達に助けて頂いたこともあり、当たり前の事だと思っていたからである。


そして、引っ越しをした。


義母『私1人じゃここは広すぎてね!良かったわ。ありがとうパパさん。』


義母は喜んでくれた。私も嬉しかったが、"パパさん"と言うよそよそしい呼び方が少し気になった。

沖縄では親しい人は皆んな呼び捨てが当たり前だった。


特に年上の人は下の者に対して呼び捨てが当たり前で逆にその方が親近感がわくものである。

まぁ、慣れてきたら下の名前で呼んでくれるだろうと、そう思っていた。


早く義母と仲良くなろうと、楽しみが出来た。


暫くして、結婚式を上げる事になった。

沖縄の姉家族も招待した。

お金があまり無いので、私達のマンションに泊める事になった。


結婚式はS子の友人のお陰でとても楽しい結婚式になった。私達が好きなマイケルジャクソンの曲をわざわざリミックスしてくれたが、その中にスムースクリミナルと言う曲は内容がとても結婚式に合わなかったのだが、娘のRちゃんと良くスムースクリミナルのダンスを練習していたので外すことが出来なかった。


結婚式の翌日、姉家族のフライトが午後だったので神戸観光に連れて行き余り時間が無かったが楽しんでくれた様だ。


久しぶりの姉家族との再会と、結婚式でかなり疲れていたが、めちゃめちゃ楽しかった…


のは…私、1人だけだったのかもしれない……

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