第15章 J工業株式会社

給料アップするには?考えた末に資格を取る事にした。 お金が無いので、職業訓練学校に行くことにした。

お金を貰いながら資格が取れる国の制度である。


そこで、溶接や、他の資格を手に入れ学校側が斡旋する企業に応募した。

いくつか受けた企業のうち二つの企業に採用された。


一つ目はJ工業で、主にプラント系の解体を行っている会社だ。もう一つは某有名な企業の会社で会社内で使うあるものを溶接する仕事だった。


私は名前の知られている有名企業に就職したが、半年で辞めることになった。

理由を書くだけで、かなり長くなるし一つの作品になるくらいなので割愛する。


後が無い私は、訓練学校の先生に掛け合いもう一つ採用されていたJ工業に掛け合ってもらった。


先生『まだ募集してるし、先方も欲しいと言っています。』


そう言うと会社企業のパンフレットと面接日時を教えてくれた。


私『先生、ありがとうございます!』


パンフレットを見ると、立派な会社だったが《解体》と言う職種が少し引っかかっていた。と言うのもかなり危険な仕事だとわかっていたからだ。


稼ぐには、多少の危険は仕方が無いと腹をくくった。


面接当日、会社の場所を確認する為に早目に家を出た。

が、そこにはパンフレットにある様な建物は無かった。あるのは古びた大きな木造の倉庫とトタン屋根の事務所だった。


私『騙された…とりあえず話だけでも聞こう。』


半ば茫然自失だった。


約束の時間を過ぎても誰も現れない……


とその時、携帯が鳴った。


私『もしもし…』


電話の相手はJ工業の社長さんだった。女性の声だった。


社長『すみません。急なんですが、面接を違う場所に変更いたします。至急◯◯まで来ていただけますか?』


私『は、はぁ。わ、わかりました。』


やばい会社かもしれない。辞めるなら今だが、何回も転職しS子に顔向け出来ない。

と、取り敢えず話しを、面接を受けてみようと思う。


指定された場所はさっきの場所から10分程度のところにあった。


立派な建物に車が4〜5台止められるスペースがあった。


脳裏にある事が浮かぶ。これは今考えると霊視の様なものかもしれない。


そのある事とは、日雇い労働者や色んな人々が受け取るはずの金銭の一部を抜き取って着服した上に出来上がった建物だと……


建設業界は多かれ少なかれそう言う会社が多いのも事実なのだが……


社長『すみません。本当は専務が面接する予定だったのですが、あいにく出張でして…』


仕事の事などわかっていない感じの恰幅の良い女性だった。

ただ、明るい感じで見た目も私より若く痩せたら美人何だろうな。と言う印象だった。(上手く表現出来ず失言申し訳ない)


社長『早速、履歴書の方を拝見させて下さい。』


私はわかっていた。必ず採用される事を。恐らくこの会社は人が続かない会社だとも感じていた。


一通り内容を聞いた。日本全国に出張がある事。大手企業の下請けである事などなど…


私『わかりました。それで、初任給何ですが…』


社長『えっ、え〜っと、おいくらご希望です?』


私はびっくりした。金額も設定していないのか?私は相場がよくわからなかったが、税金も全てひかれ手取りで最低20万欲しいと言った。


社長『あっ、そ、それなら大丈夫だと思いますよ。』


社長なのに…恐らく名ばかりの社長で決定権がこの人には無いとわかった。


家族に迷惑はかけられない。早く働いてお金を作らなければとの思いで働く事に決めた。

早くお金を家に入れたかったからだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る