第4話
◇
湯呑の中で氷が割れる音。注がれた茶の雫が広げた波紋の円。差し出された腕に引きづられる着物の衣擦れの奥から、屈んだ膝関節のパキリという鳴りが突き抜けた音。注ぎ終えた鈍い鉄色の急須の底が打ち付けた机の天板の重い音の響きは、今自分を囲んでいる在りとあらゆる物に自分という庶民代表がまるで釣り合えていない事を意識できるのには、充分なものだった。
「さぁ冷茶をどうぞ。」
「ありがとうございます。」
「さぁさ、お饅頭!」
「あ、はい。」
「あらあら9個詰め買ったのね。アンリ君は食いしん坊さんね。」
「何個買ったらいいか分からなかったもので。」
「ふふ。いっぱい食べる子は私好きよ。」
「あはは・・・。」
「ふふ、可愛い。」
「・・・そ、その!さっきから蘭さんはやたらと僕の事を、か、カワイイと仰いますが!わ、私はそんな人間ではありません。」
「まぁまぁ、どうして?」
「どうして、って。そんな風に言われたことは普段から無いですし。それに、なんていうか・・・違う気がするんです!」
「でも、ホントはちょっと、嬉しくなぁい?」
「それは、その・・・。」
「あはは!」
今日一番無邪気な少女の笑い声を上げた蘭さんはストストと机を時計回りに回って自分が腰掛けていたソファの端に尻を着いた。
「並んで食べましょ。」
「え、あ、はい!」
すっかり慣れた感じでグイグイと寄せられた肩から伸びる手には、ちゃっかりと饅頭が2つ握られていた。左手には桃色の良く伸びる饅頭で、右手には黒糖色のふわふわ饅頭。
「アンリくんはどっち~?」
「じゃあ、黒糖の方で。」
「はいどーぞ。これお茶に合うのよねぇ。」
「はい。」
2人でペリペリと包み紙を剥がしてから無言で一口目を食んだ。
やはりこの空間は彼女に支配されている。彼女が何か口に出さなければ、自分に口を開くきっかけなどありはしないのだと、静寂に教え込まれる気分だ。口の中でもこもこ広がる黒糖の甘味とコクに頬を緩めている事が、今の自分の唯一の平穏だと思える。一口欠けた饅頭の断面から覗く餡子の黒さに意識を吸い込ませて、やっと屋敷に上がってから緊張しっぱなしだった身体の力を抜く事ができた。
「・・・美味しい。」
「・・・美味しいわね~。」
すぐ隣で少女のようにパタパタと美味しさを全身で表現する蘭さんの存在感に、まるで自分はこの人と既に旧知の中で、すっかり気の許せた幼馴染だったんじゃないか、という錯覚すら感じてしまう。
「やっぱり北野ン家の饅頭は旨いなぁ・・・。」
「・・・あ、そっか。あなた北野さんの所の娘さんと知り合いなのね。」
「え、あ、はい。そうです。」
左手に掲げた黒糖饅頭に見惚れてすっかり忘れかけていた右肩の重みに視線を戻すと、年齢不詳な色白の彼女が真っ直ぐに視線を注いでいた。障子の骨の赤漆。ランプシェードの朱色のガラス。そうしたものの1つに彼女の目があって、この部屋の色は彼女の瞳の輝きなのだ。
「可愛いわよね。雛実ちゃん。」
「え、えぇ。雛実とは同級生なんです。」
「あらあら。普段からお話するの?」
「えぇ、毎朝数学を教わってました。」
「まぁ素敵!・・・付き合ってるの・・・?」
「いやまさか!ただの級友です。」
「へ~、そっか・・・。・・・毎朝勉強診てくれる同級生ね~。素敵。」
「ありがとうございます。」
「じゃあ、良かったわ。」
「何がです?」
「知り合いの女の子の恋人とこんな事してたってなったら、どんな顔して会えばいいのかわかんないも~ん!」
「こ!恋人って!蘭さん!あなたはこう、何でもそうなんですか!?」
「あはは!やっぱりアンリ君カワイイ~!」
「ま、またカワイイって言った!」
「ふふ、アンリ君からかうのって楽しい。それに、無理にお屋敷に上げちゃったから、ずっと緊張しっぱなしで、固くなってたのがやっと柔らかくなった。」
「あ、あぁたしかに。そうかもしれません。」
「ふふ、アンリくんって、お堅いようでいて実はきっと緊張しいなのね。」
「え、ど、どうなんでしょうか。」
「きっとそうよ。それで、普段から自由にしてるようでいて、その実色んな事にビクビクしてるのよ。」
「なんでそうわかるんです?」
「女の勘よ。」
「・・・余計わからなくなりました・・・。」
「あははは!」
彼女がまた一番大きな笑い声を上げた。
◇
「ねぇ、アンリ君。ここ、おいで。ここ、おいで。」
そう言った彼女の方を見ると、彼女は膝の上に敷いていた饅頭の包み紙を丸めて机に投げ、軽く手で払う素振りをしてから、着物の張った自分の太腿をぽんぽんと揃えた指で叩いていた。
「・・・え、え?」
「ほらほらいいから。おいでおいで。」
気付けば左肩に回されていた片方の手が肩を軽く押してきて、そうした不意の諸々の促しに止まった諸々の思考に、この直立した背筋を正し続けようとする余裕は最早無くなっていた。
「はぁい、いらっしゃ~い。」
ひんやりとした着物の生地の冷たさを右頬に受ける。これはこの部屋の温度だろう。思えばこの部屋はどことなく涼しかった。それはこの古風な純和風の屋敷に風を遮るものが少なく、庭から吹き抜けた風が襖を閉じても欄間を抜けて循環されるからだろう。少し前まで石階段を上って滲んでいた汗はすっかり渇いていた。渇いていて良かった。こんな上等そうな生地、ましてや女性の腿を汗で濡らすなんてことをしでかさなくて済んだからだ。
「あ、あの~」
「ど~お?」
「どうと言われても」
「・・・膝枕嫌い!?」
「いや、そんなことは!」
「良かった・・・。嫌なら嫌って言ってね。」
「・・・はい。」
膝枕なんてしばらくした事が無かった。それこそ感覚を忘れるくらいには。こうして改めて頭を人の脚に乗せるという行為を味わうと、この状況がいったいどれ程密接かということを思い知らされる。まず、彼女の呼吸が聞こえる。彼女が自分に向かって降らせた声が左耳に注がれるだけでなく、太腿に密着させた右耳からはまた、そうした行動をする彼女の息そのものの音、圧迫された血流の生み出す微かな鼓動に似た低音の響き、また彼女の身体を物質として通過する地面の様々な震え。そうしたものが全て蘭さんという「彼女」そのものを通して自分に伝わってくる。気付けば聞こえる音は彼女のものだけでは無くなっているじゃないか。この一際大きな、しかし明確に他の諸々とは分かれて聞こえる、この大きな太鼓の音は、自分の鼓動だ。折角涼んでいた頬はもう病人のように熱くなってしまっている。
「あの~、蘭さん。」
「なぁに?」
「僕の髪に何か付いてますか?」
「あらあら、ごめんなさい。なんだか小さい頃飼ってた犬の毛並みを思い出しちゃって。」
「犬・・・。」
「えぇ、あなたみたいに綺麗な黒い毛艶の犬だったのよ。」
「そう、なんですか・・・。」
「えぇ。」
そう言いながら彼女の頭を撫でる手癖は耳たぶを捏ねる遊びに変わった。
「私この感触大好き。ひんやりしているし。柔らかくて。」
「・・・少し分かるかもしれません。」
「ね、そうよね。」
そう言う彼女の指は、今度は折り畳んだ人差し指を耳の裏側に据え、それを細い親指で挟むように耳孔を押し広げだした。
「蘭さん、流石にちょっと、恥ずかしい・・・。」
「まぁ、膝で寝ておいて。面白い子。」
「そ、それとこれとは。」
「・・・ちょっと待ってね。」
すっかり重さを委ねていた頭に突然ガクリと揺れが来て、右耳ではガサガサと麻布の擦れる音が鼓膜を掻き毟った。ふと、電車の中で抱っこ紐に負ぶわれた赤ん坊が、電車の発車の揺れで泣き出す光景を思い出す。なんだかジワジワと情けなく思えて来たのに、そんなことになっているのは正に状況に甘んじた自分自身なんだぞ、と、心のうちの自分自身が叱責しているのだ。困る。
「はい、じゃあジッとしててね~。」
正直予想はできていた筈だった。なんだか先の固い棒が耳の奥を引っ搔いてきても飛び起きずにいられたのは、想像力豊かな日頃の自分の賜物ではないか。
「・・・なんだか悪いですよ。」
「いいじゃない。私好きなの。綺麗にしてあげますからね。」
◇
膝枕をして貰って耳かきをして貰う。ベタベタな”羨ましい光景”の1つだろう事は、自分だって疑わなかった。ただ、今自分は、この羨ましい光景というものが、「光景」としての羨ましさであることも、理解した。
この耳孔に響き渡る騒音はなんだ。まるで耳の中で子供が新聞紙をぐしゃぐしゃに丸めているみたいだ。それに耳かきが耳垢を引っかけようと側壁に切先を刺した瞬間などは最早、純粋な痛みに他ならない。
「いてっ、いてて・・・」
「あなたの耳垢、中々頑固ね・・・。」
「こ、鼓膜だけは突かないで下さい。」
「わかったから騒がないでね。刺しても私のせいにできないわよ。」
「・・・。」
「お利口さん。リラックスしててね。」
正直、緊張以上に恐怖だ。それにしても、全く自分は何をどうしたら、初対面の美女に、彼女の部屋で耳掃除なんてして貰っているんだ。誰か上手い説明ができるか?俺は自分の目で見た事をそのまま反芻して文字に起こしたって納得できないだろう。それにしても怖い。今の自分に許された自由なんて、この右頬に当たる柔らかくて温かい彼女の太腿に顔を埋めるだけである。・・・おいなんだ。羨ましいならこの痛みと恐怖ごと取って代わってやろうか。
「ふん・・・、まぁこんなもんかしら。」
「ふぅ・・・。」
「じゃあ次は反対ね。」
「・・・え」
「ほら、早く早く。」
「いや、反対は自分でやるので・・・」
「・・・。」
なぜか、耳元で休ませていた細い指が自分の頭を撫で始めた。耳掻きの間の喧噪の反動もあってか、嘘みたいに静かで、とても優しい。この感じ、なにかで心当たりがある・・・。なんだったか・・・。
・・・。
・・・母さんが、道端でよく懐いた野良猫を撫でる手つき。
「あの子の事もこうして撫でてたなぁ。」
「・・・。」
モゾモゾと彼女の腿の上で頭を回す。途中顔が上を向いた時に覗けた蘭さんの表情はどこか寂し気な笑みを浮かべていた、ように見えた。この動作の一部始終は、傍から見たらかなり醜態だっただろう。
今は2人ッきりだ。
「は~い。じゃあジッとしててね~。」
「・・・。」
もう片耳で経験したことだ。今の俺なら耐えられる。
それにしても、暗い。そりゃそうだ。今自分の顔は彼女の腹の方を向いているんだから、隙間はあるとはいえ、視界のほぼ全てを彼女の着物生地が塞いでいるんだ。当然。当然。
今、蘭さんは自分の頭を膝に乗せて、尚且つ耳かきがしやすいように、恐らくは脚をぴしりと閉じて、その上で揃えた足の裏でしっかりと床を踏みながら、真っ直ぐに脚を立てているのだろう。彼女の腿は、自分から見て決して平面では無かった。座敷用ソファの低めな座高も相まって、若干彼女の腰に向かって下るような勾配ができた膝枕に、自分は坂の下を向いて寝ているのだ。
今、自分の目の前にある筈の蘭さんの鼠径部が、顔に対して発するこの圧迫感が、実際に頭が滑り落ちてソコに向かっていないことを、暗い視界の端に射し込む電灯の光に望みとして託すことしかできないこの無力感よ。思えばほんのり鼻先に感じる熱さは、これは、蘭さんの熱だろうか。頭に駆け巡る神秘だとか背徳だとか言う言葉遊びは、この熱い風呂に漬かったような蒸し暑さと、ほんのりと鼻腔粘膜を撫でてくる据えた香りによって至極どうでもいい事に成り下がってしまった。
早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ・・・。
「アンリ君、アンリ君。どうかしら、痒い所は無い?」
「・・・。」
「アンリ君・・・?寝ちゃったの?」
「・・・え!?あ!いえ、大丈夫です。」
「あらあら、気持ち良かったのかしら。」
「・・・はい、気持ち良かったです。」
「良かった。」
今日何度目かの撫でる手の感触にすっかり頭は慣れてしまったようで、ひと撫でが重なるごとにまるで額に靄がかかるような眠気が押し寄せてくる。魔法にでもかかったのだろうか。いや、この心地良さにまやかしがあってたまるか。
「耳、すっかり綺麗になったわね。」
「そうですか?」
「えぇ、奥の方までよく見えるわ。」
「なんだか恥ずかしいです。」
「・・・アンリ君。膝枕気持ちいい?」
「・・・はい。」
「あらあら、嬉しいわ・・・。」
慣れた手つきで頭を撫でてくる。なんだか不思議なくらい落ち着いてしまう。目を閉じると、撫でられた髪のカサカサという音が風にそよぐ草木のようで。こんなにいい心地でいて何のお咎めも無いのだろうか。今の自分には”釣り合い”を取らせる為の何も持ち合わせが無いのではないだろうか。
「ねぇ、耳たぶの口紅、気付いてたんでしょ。」
◇
黙って頭を持ち上げる。
「・・・今の今まで忘れてた。」
「・・・ふ、あはは!アンリ君って本当に可愛いわ・・・!」
「蘭さんは、僕にこれだけ色々と悪戯をしておいて・・・僕に一体何をさせようとしているんです!?」
「ふふ、別にな~んにも強要したり支配するつもりなんか無いわよ。でも、懐柔は、してるかもね。」
「じゃあ、なんなんです。」
「そうね~。なんて言えばいいかなぁ。」
このほんの少しの意味ありげな間と、彼女のような女性のどこか怪しげな笑顔には、稚拙ながら心当たりがある。こういう時の女性というのは、心底この状況を楽しんでいる。そしてその楽しみというのは、大抵突拍子もない癖に、よくよくこれから到来する先々についてまで鋭く考えが巡っているのだ。最も逃れるのが難しい事だという事を、知っている。
「ねぇ、アンリ君。お耳、貸して。」
そう言いながら、既に蘭さんは何の迷いなく懐に這いよって来ている。これは柔道の乱取りじゃない。耳を傾けるなんて事は、将棋で間駒を打つようなものだ。
「ねぇ、アンリ君。」
彼女は指を折り畳んで両の掌底を肩の根元辺りに押し当てた。最早、膝枕の時のように掴んで押す事もしない。まるで、いややはり、自分がもう抵抗しない事など、彼女には分かっているようだ。
「正直、退屈なのよ。」
こんなに明け透けな大人がいるのか。
「だから、私と遊んで。」
飲んだ唾すら冷たく感じた。
彼女の熱い唇が耳介を擽った。
「私の玩具になって。」
◇
「もうすっかり暗くなっちゃったわね。」
「今日はお邪魔しました。」
「ふふ。またいつでもいらっしゃい。”いつでも”ね。」
「・・・はい。」
「ふふふ。冗談よ。好きな時や暇な時に来てくれればいいの。裏から入ったって分かりますから。」
「・・・はい。」
「・・・襟が乱れてるわね。ごめんなさい、少しはしゃぎ過ぎてしまったわ。」
「いえ、大丈夫です。」
「そう、ありがとう。優しいのね。」
「いや、そんな・・・」
「・・・ねぇ、最後にまた、お耳、いいかしら。」
「えぇ。なんですか。」
「いえ、ただ・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「あの、鼻息が当たって・・・」
「ごめんなさい。君の耳、甘いいい香りがするから。」
「えぇ?そうなんですか・・・?」
「もう!ホントよ!」
「・・・わかりました。」
「さ、帰りの階段でこけないようにね。」
「失礼します。」
「はい。またいらっしゃいね。待ってるわ。」
あんな事の後にも関わらず、やけにあっさりとした別れだった。
帰りは正面玄関から出た。玄関もやはり広かったが、庭から入った時から感じていたように、やはり広い割に人気の少ない屋敷ではある。玄関の灯りだって、備えてあるうちの重要なものが半分程度しか点いていなかったし、廊下もどこか寂し気な薄暗さではあった。というより、蘭さんの豪華で派手な部屋との対比が極端なだけかもしれないが。しかし、確かに、あんな派手好きで活発な美しい女性が暇に弄ばれるようになるには充分だという事には、相応な説得も受けた気になった。
この邸宅の門構えに相応しい古びた骨太の数寄屋門を潜り出ると、整然と伸びた白い石畳が一等地に相応しく緩やかに掘削された階段に敷き詰められていて、それを灯篭型の街灯が照らす様は、やはり庶民の自分には若干の居心地の悪さを感じさせるものだった。
「早く帰ろう。」
ふと、今更になって今日の本来の予定を思い出した。思い出してしまった。
「あちゃ・・・。連理、怒ったかな・・・。学校で次は一緒に連れて来てくれって頼もう。そうしよう。」
訪ねられなかったことの申し訳なさと、それ以上に、彼との予定を反故にしてやった事が美女との遊興だった、という事の薄ら寒さに今更冷や汗をかいている。
「はぁ・・・。まぁ、なっちまったもんはどうしようもない。あんなの俺にはいなせなかったんだ。仕方ない。」
俺は馬鹿な男だ。連理にもこの少ない間に度々言われるから、間違いないのだろう。
「・・・そういえば、この家は何さんなんだ。蘭さんの苗字を聞きそびれたな・・・。」
これだけ立派な門にはきっと立派な表札だって飾ってある筈だ。
「お!あったあった。立派な表札!どれどれ苗字は。」
すっかり暗くなった道の街灯を頼りに墨の入った木彫りの表札を覗いた。
「遠藤」と、大きく二文字彫られていた。
◇
「・・・。」
流石に疲れる。
「・・・フ~ン。そっかァ~。遠藤蘭さん、かぁ~。」
今日は疲れた。これ以上悩みを積み上げられたって今日の自分には持て余す。これは、明日の自分の為に取って置こう。
「学校で連理に会うのが楽しみだナ!」
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