第4話推理

黒井川と川崎巡査が、廊下のロビーでコーヒーを飲んでいると、一人のガードマンが裏口の扉を開いていた。

そして、何度も出たり入ったり。

「ねぇ、ガードマンさん何してるの?」

と、黒井川は声を掛けた。

「いえ、鳥井さんが壊れているから直しておけと言っていたので……」

「壊れてるの?」

「い、いえ」

「使い方教えてよ」

と、黒井川は缶コーヒー片手に近寄った。

「開ける時は、暗証番号を入力して、このマスターキーで開きます。閉めるときは、面倒ですが、先ずはこの解除ボタンを押してから、暗証番号を打ち込みマスターキーで閉じます」

「で、今夜はこの扉は開いていたよね?」

「はい。我々は扉を開いたら必ず閉めてから巡回します」

「この扉、誰が開けられる?」

「関係者なら全員。後はガードマンにカギを借りてから翌日返却で」

「今夜は?」

「野崎さんが開いて、閉じる前に転落したのかどうか?」

「じゃあ、あなた方が遺体を発見したときは、ドアは開いていたんですね?」

「はい。多分、野崎さんも閉め忘れはしないと思っているんですが……」

「もう一度聞くけど、鳥井さんは壊れているからと言ったんだよね?」

「はい」

「ありがとう」


今回の犯人は十中八九、鳥井一です。

彼は、一つだけ大きなミスを犯しました。


全ては、この扉にあります。

何でしょうか?

解決編は、次回!

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