加賀が帰った頃、ある人が報告に現れた。

「咲桜様。報告に上がりました。」

　彼は河野兼真（こうのけんしん）。加賀と同じく永遠の時を生きることが出来る。

私は彼にとある仕事を任せている。全世界のあちこちに潜入させている者達を統括している。

また、暗殺もお手の物だ。

「どんな感じ？」

「はい。内部工作により吸収は可能かと。」

「うん。ご苦労さん。」

　私は河野にとある仕事を頼んでいた。

それはいくつかの建設会社に潜入して社長に取り入り瑞羽グループの企業である、瑞羽建設への吸収するように仕向けた。

　これからの開拓ラッシュには規模が些か不足していたからだ。惑星『大和』の開拓計画が発表されて以来、日本は好景気の真っ只中にあった。それを支えるべく、規模を大きくして開拓をさらに推し進めなくてはいけないのだ。

　また、未曾有のベビーブームに突入したためこれから働き口の不足も懸念されるため、増やしていかなければならないのだ。

「それともう一つ御命令されていた移民の素性調査ですが、現在第一段階の60%が完了しています。」

「そう。」

　現在瑞羽グループでは瑞羽県開拓を進めている。そして人員が足りなくなってきた為、日本国内だけでなく海外からも日本国籍を取っての移民を集めているのだ。

　第一段階から第三段階まであって、第一段階では約20万人。第二段階では約50万人。第三段階では約100万人。

計約170万人の移民計画。

　第一次計画では約170万人を移民させるが、

第二次計画では約300万人、第三次計画では約1000万人が移民する。

人はインドネシアやインドを中心にアジアから移民を募る。また、数万人はヨーロッパからも集める予定だ。

「大分忙しいと思うけど頑張って。

それと、学校へ入学させるのも忘れずにね。」

「勿論です。」

　移民は一度3ヶ月の講習へ参加させる。

日本語と簡単な教養を学ばせるのだ。

「じゃんじゃん送り込んでね。初めは日本から送る労働者で足りるかもしれないけど、絶対不足するから。」

「わかりました。」

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