第6話 誤解
階段と階段の中間。踊り場のところで
「おい……! なんで
実際には正反対で
「……」
「5回もやったのか……?」
「……そうじゃなくて……」
ともかく、恩人がこんなに責められているのは見ていられない。
「ちょ、ちょっと待ってよ……!」
「……え……?」
「そ、そう……階段から足を踏み外しちゃって。
結構豪快に落ちたのだ。
「……ホントか……?」
「うん……」
それを聞いて、
「……スマン……早とちりしたみたいだ……」
「……気にしてないよ……」
「ああ……そうだ
「う、うん……」全身が痛いけれど、命に別状はない。「
そこで会話が途切れた。
少し、足がフラフラしているように見えた。ついていくべきかと迷っていると、
「ちょっと……
「……心配してくれてありがとう。でも、大丈夫」
「で、でも……」
「……そんなこと……」
「せめて家まで送るよ。途中で倒れてたりしたら冗談にならないから」
そんな会話をしながら、
「野暮なことするなよ」
「え……?」素で驚いてしまった。「
「だから野暮なこと言うなよ……。見ればわかるだろ?」
「……全然わからなかった……」
「……それくらい把握しとけよ……」
……そんなことを言われても困る……
しかし好意というものが相手に伝わっているのなら……
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