第6話 共に挑む真実の扉

直人は、佐倉彩香の瞳をじっと見つめた。彼女の表情には複雑な感情が交錯しているように見えたが、何か大きな秘密を抱えていることは明らかだった。このまま彼女を信用しない選択肢もあったが、直人は違う道を選んだ。佐倉に協力を求めることこそが、この危機を乗り越える唯一の方法だと感じていた。


「佐倉、俺たちが協力しないと、この状況を打開できない。お前も分かっているんだろう?」


直人の言葉に、佐倉は少し驚いた表情を見せた。しかし、すぐにその表情は固い決意に変わり、彼女は静かにうなずいた。


「わかった。これ以上黙っているわけにはいかないわね…協力する。」


その言葉に、直人はホッとした。彼女が自分の側に立つことを選んだことで、次のステージに進む準備が整った。しかし、彼はまだ疑念を完全に拭い去ることはできなかった。佐倉がなぜこんなにもシグナルに詳しいのか、その裏に隠された真実が何なのかを知りたかった。


男は二人を冷ややかな視線で見つめていたが、何も言わずに次のステージへの扉を指し示した。


「お前たちの選択は正しいかどうか、この先でわかるだろう。次のステージに進め。」


その言葉と共に、背後の壁がゆっくりと開き、暗い廊下が姿を現した。直人は一瞬躊躇したが、佐倉と共にその扉をくぐる決意を固めた。


「行こう、佐倉。」


二人は静かに歩みを進め、廊下の奥へと消えていった。


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廊下の奥に進むと、突然薄暗い部屋が広がった。部屋の中央には、またしても見たことのない機械装置が鎮座していた。その周囲にはいくつものスクリーンが並び、何かを監視しているようだった。直人は再び警戒心を高め、装置のそばに歩み寄った。


「ここが次のステージなのか…?」


佐倉は装置をじっと見つめ、ふと小さくため息をついた。そして、低い声で話し始めた。


「この装置は…シグナルの本質に関わるもの。シグナルはただの未来を予測するシステムじゃない。私がずっと隠していたことがあるの。」


直人は佐倉の言葉に耳を傾けた。


「実はこのシグナルは、未来の出来事を予測するだけでなく、その未来に干渉できる力があるの。」


「どういうことだ?」直人は眉をひそめた。


「簡単に言えば、シグナルは未来を変えられる。ただし、正しい方法を使えば…。でも、その代償として、誰かが大きな犠牲を払う必要があるの。」


直人は驚いた表情を浮かべた。未来を変えられるという事実は想像以上に大きな力を持っているが、その代償があまりにも重い。


「つまり、俺たちがこれから選ぶ選択肢次第で、学園や俺たちの運命が決まるってことか?」


「そう。だけど、その選択が正しいかどうかは分からない。私たちがシグナルを使うか、それとも手を引くか、どちらにしても誰かが犠牲になるかもしれない。」


直人は頭を抱えた。未来を変えるか、現状を受け入れるか、どちらを選んでも完全に安全な選択肢はない。しかし、この状況を放置することはできないと彼は考えた。


「佐倉…俺たちはどうすればいい?」


佐倉はしばらく黙った後、力強くうなずいた。


「今は装置を起動して、シグナルの真の目的を確かめるしかない。それが唯一、未来を守る道だと思う。」


直人は深く息を吸い込み、決断の時が迫っていることを感じた。彼らは共に装置を起動し、次の真実に向かう道を選ぶのか。それとも、未来に干渉することをやめ、自然の流れに身を任せるべきか。


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選択メッセージ


1. 装置を起動し、シグナルの真の目的を探る。

- 直人と佐倉は、リスクを承知で装置を起動し、シグナルの力を使って未来を変えようと試みる。


2. 装置を起動せず、未来に干渉しない。

- 彼らは危険を避け、装置を使わずに運命を受け入れることを決意する。


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選択期限: 本日20時まで!

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