第77話 Day54 Winded(衝撃による息切れ)
Day54 朝8時 ちょいすぎ
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朝起きたら まず ヤギの乳しぼり
そして 朝 コーヒーを作る
ポータブル電源をガレージから出して充電開始
ここで充電中の電源にコンロをつなげ乳を加熱殺菌
そしてフィルターで ろ過させピッチャーを満たす
ミルクを半分近く使ったコーヒーをガレージで飲む
風呂場に行く
生暖かいシャワーを浴び 眠気をなんとか取り払う
シロ蛇に餌
馬とヤギを野原に放牧
ナイフとハンドハチェットを
イーグルのマガジンに弾を込めておく
男はいつも複数のマガジンを森に行く時に持って行く
その中でまだ 一度も使われていないマガジンがある
1つだけ違うマガジン
男にとって
男 :「。。。。。。。。。」
***1時間後***
男 :「Beamer and Charlie(ビーマー チャーリー)」
呼ばれた2頭の馬達
男 :「We will get some plants today K?(木を取りに行くぞ)」
シャベルと銃火器と 念の為
今日の目的はブルーベリーの木
そのうちの5~6本を掘って持って帰ってくる それを畑に植える予定だ
唯一 の不安は大熊のテリトリーの近く
それでも男はこの行動を行う
理由は3つ
1つ目は川を超えてから森の雰囲気が変わる事
ワイルドブルーベリーは川幅が狭いとはいえ超える前の場所にある
2つ目はブルーベリーがあまりにも美味しすぎた事
3つ目はブルーベリーの収穫時期が数か月に渡る事
***2時間後***
荷車を引いている為 時間かけて東の崖へ
そこから北へ
馬を撫でながらタケノコをやり
森の坂の部分になったら
荷車を外してやる
男 :「Wait here, (ここで待機)
if you sense danger, run away k?(危険だったら逃げろよ)」
そしてシャベルを銃火器を持って坂を上っていく
”ざーーーーざーーーーざーーー”
水の流れる音が聞こえる
地面が土から岩肌に代わっていく
そして川に着く
そのまま川を下り ワイルドブルーベリーの木の集まりへ
時間をかけて物色し
根を傷づけないように遠巻きから掘っていく
多少の傷は仕方がないと思っている
理由はブルーベリーの根が横に広がる為
それでも時間を掛けて掘っていく
***1時間後***
取り合えず4本は出来たので一度 荷車に持っていく
そして2匹の馬を川へ連れていく
水を ごくごく 飲んでいる
水を飲ませた後、ブルーベリーを少し馬に食べさせてから荷車へ
男はあと数本 持っていきたいので先ほどの場所に
そして次の5本は問題なかったが
6本目の根っこが隣の木と絡み合っている
それを四苦八苦しながら
それはそこにいた
とても可愛いらしい茶色に黒の線が入っている獣
そして男は
イノシシの子供がここに居る
なら親も間違いなくいるはずだ!
基本的に男はハンティングではイノシシはそこまで問題にしてはいなかった
理由はイノシシの音は比較的大きく
逆に言えば 鉢合わせしてしまったら間違いなく問題である
鋭い牙、大きな体、そして人間より早く走る事が出来る
男は即 周りを見渡す
岩じゃダメだ
そして川を少し降りたところにある木に登り始める
少し細いが枝が多い木
登るのは簡単だ
欲を言うと もう少し大きい木が良かったが 時間が無い
***数秒後***
”がさがさ”
本当に黒い大きなサイズ 800ポンドはあるであろう
アメリカのイノシシの数倍の大きさ 二回りは大きい
巨大な塊、 まるで動く岩のようなイノシシがブルーベリーの
基本的に男は狩った獲物は食べるようにしている
また病気になるのを防ぐ為 必ず肉を焼く時は中まで火が通る様にするよう
叔父さんに教わっていた
それに加え 男は多少焦げたところのパリパリ感が好きである
だから ちゃんと火が通る様にして食べていたのだが
絶対に食べてはいけない2つの動物を叔父さんから習っていた
雑食 なんでも食べる動物 それがゴミや腐った肉でも
1つ目はネズミ 病気の伝道師と言われるネズミ
ネズミを食べる国は意外と多い
そして味も悪くはないらしい
が 食べた人間の殆どが何らかの病気になる
2つ目は野生の豚 いわゆるイノシシ
飼育されている衛生管理と餌の管理がされている豚でさえ
ちゃんと中まで火を通さないといけない
そのような豚 それが野生だったら
食べるのはネズミと同じくらい危険だ!
また肉を切っただけで病気になった例もある
その為 毛皮を剥ぐ事さえも叔父さんからするな! ときつく教わっていた事
何も食べるものがない、数日食べていない これを食べなければ死んでしまう
そんな極限の状態でない限り絶対に食べるな! と
実際にイノシシの肉は美味しいらしい
ただ、それは小さい頃から食べていて耐性があった場合のみ
選ばれた人間が食べる権利がある肉であり
レストランで食事をする、コーヒーを飲む、携帯電話で話をするような
現代人には無縁の話だ
それでも食べたくなるのが人間である
その欲を満たす為 食べる側でなく食べさせる側が仕事をする場合もある
選ばれた調理資格がある人間のみが調理して提供する肉であり
それは肉の貯蔵から調理器具 まな板、包丁、肉をつまむトング
肉を焼く網、肉を盛る皿
全てにおいて徹底した殺菌管理を行う必要がある
そこまで徹底してでも抗菌能力の落ちた現代の人間にとっては
病気になる可能性が高い
徹底した管理の
それでも飼育されたイノシシが
野生のイノシシでは肉の色や内臓の色がおかしい等 廃棄処分が多い
そしてアメリカで害獣駆除の 一環としてハンティングで狩られるイノシシは
人間の居る地域の近く住んでいる生き物であり
人間の住処の残飯などを食べて病気や寄生虫などがある為 食に適さない
畑の作物に害を与える獣
それを殺害する事はあっても狩って食べる事はしない
だから男はイノシシをやり過ごそうとしていた
イノシシは木に登れない
だから このままやり過ごせば問題ない
そう 男は油断をしていた
もし 男がイノシシを狩ろうとしていたらショットガンを向けていたであろう
もし 男がイノシシを危険だと判断していたらショットガンを向けていたであろう
そしたら違う未来があったのかもしれない
狩の獲物として見ていなかった男はそれをしなかった
数日間 問題なく暮らしていた男はそれをしなかった
次の瞬間
黒い塊が木に向かって突進してくる
子供を守る為 ありとあらゆる生き物を排除しようとする大きな 黒い塊
”どーん” 大き目のイノシシの突進
”ガキ” 細くてもしっかりしていた木であったが衝撃に耐えられず
”ボキ” っと折れてしまう
”ドサッ” っと男が地面に投げ出され
”くるくるさーー” と男が抱えていたショットガンが地面を滑っていく
男は木から背中から投げ出される様に落ちた
木が生えている為 川に近いとは言え 地面には石は全くなく
男が叩きつけられたのは土の上
それは幸いであった 痛みもあまり感じない
衝撃でコンバットショットガンを落としてしまい
それが地面を滑り流れるように男から離れていく
が 起き上がる事が出来ない
背中から落ちた衝撃が体を貫通し 胸と腹に衝撃が行く
そして内臓が想定外の衝撃で驚き 男の肺から空気が抜ける
そして息を吸う事が出来ない
男 :「ひゅーーー ひゅーーー」
一瞬にして
酸素が体を回らない為 動こうとするが思うように動けない
ただ 目の前の先には子供を守る為 ありとあらゆる生き物を排除しようとする
大きな 黒い塊がいる
男 :「ひゅーーー ひゅーーーーはーーーーーーーー」
男 :「ひゅーーーーはーーーーーーーーひゅーーはーーーー」
それが分かっているからこそ 男は強引に息をしようとする
次の瞬間 イノシシが突進してくる
そして男は死を覚悟した
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