第73話 Day48 Tonic syrup(トニック原液)

Day48 朝9時 ちょいすぎ 

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朝起きたら まず ヤギの乳しぼり

そして 朝 コーヒーを作る

ポータブル電源をガレージから出して充電開始

ここで充電中の電源にコンロをつなげ乳を加熱殺菌

そしてフィルターで ろ過させピッチャーを満たす

ミルクを半分近く使ったコーヒーをテラスで飲む

風呂場に行く

生暖かいシャワーを浴び 眠気をなんとか取り払う

シロ蛇に餌


馬とヤギを野原に放牧

地下から空き瓶を幾つか持ってくる

そしてポータブル電源に電気コンロをつな

水を入れた鍋を煮始める

キッチンからレモングラス、塩、ブラックペッパーを持ってきて

鍋に入れ、昨日持って帰った聖なる木の皮を砕いた粉を入れる

次に種を取り除いた野生のレモン1度 絞って汁を鍋に

そして残りを皮ごと鍋に入れる


コーヒーを飲みながら かき混ぜ続ける


そしてストレイナーとチーズクロスを用意


***40分後***

鍋の液体をストレイナーで越す

そして越した物をチーズクロスで再び越す

そして 越された物を再び鍋に

多めの砂糖を入れ、弱火で温めながら砂糖が溶けきるまで かき混ぜる

出来た液体をそれぞれのびんに入れる


これがトニックシロップ トニックウォーターの原液


グラス1杯分だけ別に分け 水で薄める

それを冷凍庫に


***10分後***

出来たトニックウォーターを飲んでみる


ほろ苦い。。。そして体にみいる美味しい味


男   :「Thanks God(良かったー)」


多めの砂糖を使用していた為、失敗したらどうしようと男は考えていたが

それは杞憂きゆうに終わった

美味しい飲む万能薬の完成

炭酸とジンがあれば最高なのだが

持って帰ってきたレモンはまだある

その為 2バッチ目を作り始める


お昼少し前に持ってきたレモン 1つだけ残し全てを使い切る


***昼***

お昼ご飯にパスタを作る

ポータブル電源に電気コンロをつなげお湯を沸かす


男   :「。。。。。。。。。」


山猫肉の入った瓶

上のレイヤーの油の部分をフライパン

汁をパスタを茹でる為のお湯に入れる

そしてパスタを投入

これでパスタにも味が移るはず

そして一口サイズにきったタケノコも入れる

約9分茹でた後 鍋をはずし フライパンを電気コンロの上へ

油が溶け始める

そして瓶から山猫の肉をフライパンへ

ある程度、肉があったまったら鍋からパスタを取り出しフライパンへ

この作業はトングで行っている

そしてパスタと肉が焦げ付きそうになるのを防ぐため

鍋からトングで少量のお湯をフライパンへ

食欲をそそる良い香りが辺りを充満する


Ubuが居たら真っ先に おねだりするだろうなーー

そんな にこやかなコヨーテはもう居ない

一瞬 男は目をつぶ


男   :「。。。。。。。。。」


フライパンからかなでられる料理の音のみが聞こえる

このままフライパンから食べれば洗う手間がさけれる


しかし 男には時間がある


男はフライパンを持ってリビングへ

食器に肉入りパスタを盛り付ける

カトラリーを用意し、グラスには水

そこに最後のレモン、少量のレモンのしぼり汁を入れる


ちゃんとした食事だ


男   :「Thank you for this great meal (この食事にありつけることに感謝を)

      I will enjoy this meal    (美味しく頂かせてもらう)

      In the name of Jesus,    (イエス)

       Able, Noah, Samson    (アベル ノア サムソンの名において)

      Amen           (アーメン)」


男は感謝していた

ワイルドレモン、そして美味しい美味しい山猫の肉

男がテネシー州に居た時には縁の無かった物

料理をしていたとしても主にプロセスフードを食べていた男にとって

この世界でここまでの物が食べられるのは心が洗われるような感覚に陥る


ゆっくり ゆっくりと 味わって食べる肉入りパスタ

約40分かけて食べ終え

その後、鍋、フライパン、食器、カトラリーを洗い

幾つかの服も洗濯し、それを干して

その間に考えている


必要なのは鉤(かぎ または てかぎ) と呼ばれる物

それがあれば助かるんだが そんな物はこの家に無い

ネットで購入なんかできない それを売っている店も無い


なら 作るか


そして使うのはハンガーの上の部分

針金みたいな細いハンガーではなく

ちゃんとしたスーツをかける木でできているハンガー

その上の鉄の部分

これはある程度太さがあり頑丈がんじょうであるから

それを2つ程とり、ガレージへ


”がん がん” ハンマーで叩いて

”ぐいーーん” ドレマーツールで先をナイフのように鋭く切れるようにする


それを2つ作り2つとも竹につなげ、ビニール紐で硬く縛り

その上にガムテープで ぐるぐる 巻く


男が考えているのは


角ウサギか鳥を湖の岸の近くにぶら下げる

アレの小さいのが食いつく

銃でしとめ、えら、頬、目のどこかに手鉤をひっかける

そして反対側を馬につなげておき 馬でアレの小さいのを岸に引き上げる


というシンプルなものだ

とはいえ アレの小さいのが湖に居たらの話だが


アレ自体は男の手1人には余り過ぎる

挑む事自体が無謀むぼう


とすると 餌用の鳥が必要だ

角ウサギで代用が効くか判らない

折角 時間をかけて湖に行って角ウサギでダメでした だと時間の無駄になる

その為 鳥も捕ってから挑みたい

Donahueが居たら鳥をとってきてくれたのだが。。。。


男   :「。。。。。。。。。」


あとは 1撃で仕留められるか? 

仕留められなければ撃った後逃げられる前に手鉤をひっかけられるかどうか?

ショットガンで仕留めてもいいのだが

食べる時にいちいち弾をひとつづつ 外す作業が面倒である

イーグルだと本当に近ければ問題ないが距離がある場合。。。

やはり ライフル になってしまうのであろう

まー 直ぐにどうこうする必要はない

時間をかけて考えていくか


日が沈んでいく


馬とヤギの小屋を軽く掃除し

戻っていた馬とヤギにかるくブラシをしてやり

餌をやる

ヤギの子供が頭を すりすり してくる

その甘え方はScarを思わせる

一瞬 男は目をつぶ


男   :「。。。。。。。。。」


男はをこれでもか! というぐらい子ヤギを撫でてやる


変わらない物などない

それでも今は前を向いていられる





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