第35話 Day18 Bone Trophy(骨のトロフィー)

Day18 朝8時半 ちょいすぎ 

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まず 朝 コーヒーを作る

コーヒー入りのカップを片手に ポータブル電源をガレージからだして充電開始

風呂場に行く

生暖かいシャワーを浴び 眠気をなんとか取り払う

シロ蛇とコヨーテにエサ

コヨーテもシロ蛇と同じく角ウサギの肉をハムハムし始める

育ってんなー 毎日一回り大きくなっている

コヨーテ 随分 育ったなー


これから数日かけて小屋作るぞー


男   :「。。。。。。。。。。。。。。。」


はーーー

テネシーだったら真っ先にHomeDepotやLowe'sに行って

板、ニス、釘、ヒンジ、スモーカー用の部品とか購入できたのだから

でも これは異世界に来たから作ろうとしているのであって

もしテネシーにいたら間違いなく作らない物

理由は単純 経済的な理由

大型のテラスやBBQHouseやSmokerShackはWantでありNeedではないのだから

それがこの世界に来て変わってしまった

塩漬けは持っている塩の量

瓶詰は持っている空瓶の数

冷凍は冷凍庫のサイズ

で 限界が有る為、燻製が出来る場所はやはり欲しい

幸いにも 木と枝と粘土は幾らでも手に入る

ただ板は無理だろうな

板に加工する機具がない

丸太を移動するにはあまりにも重すぎるし


コーヒーを飲み終わり 昨日 仮組した柱とした枝をすべて抜く

丸太が重いなら違う材料を使えばいい

枝がダメなら違う材料を使えばいい

川向こうにある竹だ!

軽くて丈夫。。。。まー 中に芋虫がいる場合もあるんだろうが

いや。。。。ダメだ!

まだ2~3日 川 荒れているだろうし。。。。


男   :「。。。。。。。。。。。。。。。」


いや見に行くだけ見に行くか


そして銃火器を装備し、弾の装填を確認し、ソリを轢いて北へ

コヨーテ達は今日は付いて来ている 

そのまま北へ


”しゃばしゃばしゃばしゃば”


”さらさら”   ではない でも

”じゃばじゃば” でもない


対岸の土は 

”さらさら”   の時は高く

”じゃばじゃば” の時は水没

”しゃばしゃば” の今は約半分ぐらいの水位

これだったら渡ってもいいかな?


まずは上流にいって竹の籠トラップを見てみる

沢蟹がいくつか入っている

5匹か

多くもなく少なくもなく まー こんなもんだろ

沢蟹を取り出しジップロックへ

そして仕掛けを再び水の中へ

コヨーテ達が くるくる 男の周りを走り回る

が 獲物が生きている蟹


男   :「。。。。。。。。。。。。。。。」


***数分後***

ソリに戻り 男はクーラーボックスに沢蟹を入れる

そして干し肉を取り出し口に入れハムハム

そして


男   :「Wait here (待ってろ)」


と言いコヨーテ3匹を残しウェイダーを着て川を渡り

竹を数本きり 川を本当に気を付けて渡る


コヨーテ3匹はその間ずっとそりの前で待っている


男   :「Good Boy Good Boy(いい子だ いい子だ)」


そして男は干し肉をコヨーテ1匹1匹に投げてやる


男   :「OK (いいぞー)」


そして指をくるくるして

待ての指示が無くなった事を伝える

川を往復して竹をそりに乗せる

それを2回程繰り返した時


そりの戻るとScarが獲物を咥えている

毛皮の色から狐だと思われる

まだ生きている

男はリュックからナイフを取り出し


男   :「In the name of Samson(サムソンの名において)」


首に一刺し そして切り込みを入れる

血が蛇口の水のように流れ出る

狐の目から光が消える

そして男は手を少し握る動作をする

それを見たScarが噛む力を加える

圧力が加わる

男は狐の後ろ足を上にあげる

一度止まったかのように見えが血が再び切り込みから流れ出る


男   :「OK Put it down (よし 下ろせ)」


Scarが狐を地面に落とす

慣れた手つきで狐をさばいていく

内臓には白いぽちがいくつか

コヨーテ達が欲しそうにしているが


男   :「NO! Don’t Eat This(これは食うな)」

その為 足で蹴って川添えの木の近くに穴をあけ そこに埋める

そして 皮を慣れた手つきで剥いでいく


”しょばしょばしょばしょば”


川の流れる音を聞きながら


”しゅっしゅっしゅっしゅっ”


狐の毛皮を剥いでいく

狐自体は凄く美味しいわけではない

また家には鹿がいる

その為 肉を解体し コヨーテ3匹に全て分け与える


川をさらに2往復して

タケとタケノコを取ってくる

コヨーテ達はすでに狐を綺麗にたい上げている


男   :「I didn’t know you guys are starving(そんなに腹が減ってのか)」


骨を拾い埋めようとしたら


”くーーん くーーん”


男   :「You want the bone?(骨も食いたいのか?)」


男は骨をそれぞれのコヨーテに投げてやる

ただひたすら骨をハムハムしている


男   :「OK We are going home(よし 帰るぞ)」


男とコヨーテ3匹は家に戻る

まずテーブルの上に先ほどの毛皮を乗せる

凄く上等だ

まず頭の中身をくりぬく

約10分近くかけて、舌、脳、目玉などをくりぬく

そのタイミングでシロ蛇が来たのでシロ蛇に与える

ゆっくりシロ蛇が飲み込んでいくのを横目に

ナイフでしっかり丁寧に丁寧に油を取り

塩を振りかける

余った油 シロ蛇に見せると舌を出したので

油をシロ蛇に与える

それを羨ましそうにコヨーテ達が眺めている

次に外に出て昨日の鹿肉を大きめに切り取る


男   :「Scar Ubu Donahue(スカー ウブー ドナヒュー)

      You still hungry?(まだ腹減ってるか?)」


先程、狐の肉を食べたとはいえ鹿肉切り分けている男をじっと見ている

しかもこのコヨーテ 約2週間で見違えるほど立派になっている

なら その分食欲が増えている訳であり。。。

太ももの部分から付け根を切り離す

立派な骨付き肉だ

コヨーテ達の前に見せたら舌なめずりをする

それを見た男は前足2本と後ろ足1本の3本の骨付き肉を用意

そして それを与える

一心不乱になって齧り付いている

それは本当の野獣の目だ


。。。。。こえーー 


でも なんだかんだで このコヨーテのおかげの肉だし

コヨーテ達はこの肉を食べる権利がある

肩の部分の肉を切り離し、電気コンロの上に

フライパン、肩肉、調味料、そしてショウガ

それを中火で焼き始める

その間に昨日 乾かしているトロフィーの様子見に地下室へ

イイ感じに乾いている

それをガレージに持っていき 丁寧に水分を拭いていく

肉が出来たのでフライパンおろし

今度は水の入った大きな鍋


今回は沸騰しないように気を付けなければならない

強火から途中で中火 そして少し弱火へ

漂白剤を入れ 昨日の鹿の頭蓋骨を気を付けながら鍋に入れる

立派な角が相変わらず邪魔で 頭蓋骨 全体が鍋に入らないのでお玉で

お湯を頭蓋骨に丁寧にかけていく

少し黄色がかっていた頭蓋骨

黒ずんでいた歯の部分が

みるみる白くなる

白くなったら終了 これ以上続けると骨が溶けかねない

そして取り出したトロフィーを拭いていく


男   :「ははははははっははは」


今までで 一番大きいトロフィーだ

良く拭いてから地下室に持っていきパシャパシャ写真を撮る

凄い立派な角だ!!

そしてから簡単な台座を作りそこに置こうとしたが


男   :「。。。。Nah it's seem more Satanic Not good

      (これ ダメだな 悪魔 呼び出すみたいだ)」


男はそれを直ぐに拒絶する

何故なら立派な角の骨のトロフィー

台座に置いた瞬間 まるで悪魔崇拝者のように感じられる


いくらなんでも それは ダメだろ!!


かといって角を切り落とすのはもったいない

なので地下室の隅に置く事に

無駄に立派なトロフィーがおかれる事に


立派でいい感じだ!

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