第26話 Day12 Drone(ドローン)

Day12  午後3時 ちょいすぎ 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


家に戻りバケツの赤土を畑の横に置く

さーて やる事が色々 出てきた

まずは鳥の羽をむしり取る

次に鳥の皮を剃刀で丁寧に丁寧に毛を取っていく

そしてバーナーで気を付けながら炙っていく

そして鶏肉を冷凍庫へ

シロ蛇と傷ついたコヨーテにウサギ肉を与えてから


次にタンポポの処理

水で洗ってハンブンは食べるように

もう半分はラックにそのまま載せる

数日したら乾くであろう

そしてスコップで根の周りを掘ったタンポポは東側の森近くに埋める

育ってくれればよいが


さてと

庭 東の森の木を伐採する

本来なら木を乾かしてから使うのだが それだと時間がかかりすぎる

また数年持つ物じゃなくてもいいので切ってから どんどん 移動していく

欲しいのはラック2つ分と少し歩けるスペース

ウォーキングクローゼットぐらいの小屋

そして木を切り倒して柱として使う長めの丸太を運ぼうとするが


男   :「。。。。。。。。。。。。。。」


重すぎて無理だ

かといって小さく切っても仕方がない

押すか引きづるか。。。。

転がせばいけないことも無いのだが でも柱として使うには

穴に入れる必要がある その為には一度、持ち上げなければならない

庭の柵用では重いダンベル2つ分ぐらいでギリギリ持てて

またダリとかそりで運べたが 柱用になると無理だ

約200キロ近くある

折角 赤土 取ってきたのに

仕方がないので丸太はそのままに

それでも念のため木は切り倒して枝をとっていく


日が傾いてきている

空がオレンジ色だ

ガレージに行き グリルで角ウサギの肉を焼き始める

また地下室からフリーズドライの野菜を取り出し水に入れる

一度 軽くシャワーを浴びて さっぱりする

そしてガレージの工具室へ

まず最初に捨てないで取っておいた空き缶

これにショットガン用の鉛玉

そして釣り用の頑丈な糸

この3つを組合してノイズトラップを作る

これを明日の朝 柵に取り付けていく

とぐろを巻いたシロ蛇の早期警戒は助かっているが

それ無しでも敵が来たことを知る様にしたい

そして 遠征用

遠くに行って夜ひとりでいる時にやはり警戒用にノイズトラップは必要

そういう意味で5つ程 トラップを作成


次に食をもう少し豊かにしたい

本当は今日、鳥を揚げたものが食べたかった

が バッター液に卵を入れたい

そして今 卵は無い

ただ 崖に鳥がいた

ならどこかに巣があるはずだ

そして巣があれば 卵もあるはずだ

ただ、パッとスコープで覗いてみたが巣は見つからなかった

ということは巣は見えない場所にある

予想では角ウサギの発達した爪とか

または他の生物が崖を登れるからかもしれない

ただ 自分では登る事は到底不可能だ

まず工具が無い

そして通常の岩の崖と違い赤土で出来ている為

登ろうとしてもパラパラとっとなる 滑り落ちてしまうであろう


でも、こっちには文明の利器がある

ドローンだ!


ドローンで巣を見つけて卵を抄いあげるというもの

まず 半分に割った竹の筒にドレマーツールで節を削り 取り除く

そして先っぽを薄くし滑りやすくするようにやすりで削ってやる

反対側には竹網でつくった小さな籠

そして、籠に くるまを洗う為に大量にかってある小さいタオルを入れる

それをビニール紐でドローンに括り付ける


男   :「。。。。。。。。。。。。。。」


地下室からテニスボールを持ってくる

肉が焼けてきたので 一度キッチンへ

水で戻したフリーズドライの野菜、タンポポの根 そして

幾つかのスパイスと調味料を入れ 

それを電気コンロにかける

肉は反対側を弱火で焼き始める


日が暮れ月が見え始める

肉が焼ける音

鍋が煮える音

そこにドローンの羽の回転音

ゆっくり捜査してテーブルの上のテニスボールを抄えるか検証

3回やって1回だけ成功

溝が浅い 角度が浅い 

その為抄った後テニスボールが落ちてしまう

ツールで溝を深く

そしていたとネットのつなぎ目を変えて角度を少し深く

数回 トライアンドエラー

そして 5回中5回成功するようになった時

肉はいい具合に焦げており

鍋はいい具合に柔らかくなった野菜スープになっていた


スープ、ウサギ肉を焼いたもの、地下室のパントリーからコーラを取ってくる

それを冷凍グラスに注ぐ


男   :「In the Name of Jesus, Able, Samson

     (イエス アベル サムソンの名において)

     I thank you for this meal(この食事に感謝します)」



そう言いながら月明りとランタンの明かりの中

夕飯を取っていく


明日 卵がとれれば食が向上する

鳥のフライ、ホットケーキ、ゆで卵


まだ取れると決まったわけではない

が フライのパリパリ感

パンケーキの甘さとホクホク感

食べようと思っていつでも食べれた当たり前の料理

アメリカでもっとも安いファーストフードの食べ物

スーパーで材料を買う事の利便さ

ダイナーで料理を注文する事の簡単さ

その当たり前が無くなった男にとって

日常生活をしていく上で

大きな支えになる


あーーー 楽しみだ


そう思いながら今日の料理を腹に入れ コークで押し流し

食べ終わったら片付けをして

皿などを水洗いし

入念に歯を磨いてから

ベッドに入ったのであった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る