第25話 Day12 The Red Wall(赤い壁)

Day12  朝8時半 ちょいすぎ 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


まず 朝 コーヒーを作る

コーヒー入りのカップを片手に ポータブル電源をガレージからだして充電開始

風呂場に行く

生暖かいシャワーを浴び 眠気をなんとか取り払う

シロ蛇と子コヨーテにエサ

子コヨーテもシロ蛇と同じく角ウサギの肉をハムハムし始める

育ってんなー 毎日 一回り大きくなっている


”すり すり


そんな中 傷を負ったコヨーテが壁に身体を付けている


男   :「スー Don’t Do that (やめるんだ)」


それを2回程 注意したら身体をつけるのを辞めたのだが

多分 、縫った後がかゆいのであろう

そのまま抱き上げでガレージのドアを閉めリビングに

包帯をとって縫い痕を見てみる

本当に大分 良くなっている

人間だと1週間は軽くかかるのであるが

軽く頭を撫でてわしゃわしゃ

そして 


男   :「Don’t Move (そのままで)」


そう言い残し 風呂場の薬棚へ

たしか Calamine Lotion(日本でいうムヒ)があったな

子供の頃 水疱瘡の時にお世話になった常備薬


それを持ってリビングへ

コヨーテを膝の上に乗せ

ピンク色の液体を傷口に塗ってやる


”キュインインイーー”


気持ちよさそうな鳴声をあげる

かゆい時に塗るかゆみ止めの薬 格別な感覚だ

そのあと新しい包帯を巻いて 顔を再びわしゃわしゃ

そして自分の腕の包帯もとる

腕は相変わらず変色しているがだいぶ皮膚がムけてきている

こっちはもう問題ない

そしてふともも

かさぶた化した部分にローションを塗る


男   :「うわーーー あーー」

 

本当にかゆい部分に塗るローションは最高である

とわいえ 手にべっとりピンク色の液体がついているので

流しに手を洗いに

そしてコヨーテ達を庭に解き放ち

男はガレージで作業を始める


まずは竹の網を作る

いいのが作れたのだが数日前に燃やしてしまった為

また裏庭にあるのは念の為 そのままにしておきたい


男は小屋を作ろうと思っている

それもスモーキング専用の小屋だ

野ざらしにしている前回のラック

雨がふったりして錆びたりしたら困る

また両側に木を括り付ければ竹の網は

バリゲード または、ハンティング中に簡単な置くタイプの

日よけにもなる


午前中にそこそこの竹の網が終了


軽い昼ご飯をとってから男は考える


さてどっちにするか?


川からは粘土がとれる。。。。はずなんだが

どっちかとういうと普通の土と石が多かった

野原の先の崖 なんとなく赤土の粘土が取れるような気がする

。。。ヨシ 行ってみるか

ライフルと拳銃のみ

ショットガンは今回 持っていかない

そしてソリとダリどっちがいいか悩むが

草原の草で摩擦があるだろうが滑らせられるのでからソリを選択


男   :「Hey Scar, be a good boy, k?(スカー いい子で留守番しとけ)」


そしてコヨーテ2匹がついてくる中 草原をひたすら進む

この時間帯は角ウサギはでないはず

なので ひたすら進んでいく

崖が近づいてくるにつれ草原に黄色い花がぽつぽつ

これタンポポだよなー


日本と違い アメリカでタンポポは雑草扱い

緑色の芝生に黄色い花が咲いていると芝生を管理できない

無能と思われる

その為 芝生だけ生き残すような薬がまかれるのが一般的である

男の叔父はタンポポの事を神からの贈り物と言っていた

そしてタンポポを殺すようにするのは製薬会社の陰謀とも

タンポポは簡単に増える

そしてタンポポの根は民間療法として使われている

洗って生で食べられる

茹でて野菜として食べられる

いぶしてお茶やコーヒーとして飲む事も出来る

そしてそれが 簡単に多く増えていく


幾つかの花の根っこを取る

じっくり見てみる

やはりタンポポだ

ただ男が知っているより根っこが大きいが

帰りにいくつか植え替え用もシャベルでとってみるか

そう思いながら崖へ近づいていく

想像より遥かに高い崖西側を見るが崖が続いている

東側も同様に崖が続いている

玉座ゲームのTheWallみたいだな

ただ雪や氷ではなく赤い崖だが

水筒の水を少し崖の土になじませてみる


男   :「。。。。。。。。。。。。」


ヨシ 赤土の粘土だ 上の層はまた別なのだろうが

そりに乗せたバケツに赤い土を乗せていく


”びゅーーー”


鳴声がする

上を見ていると鳥が飛んでいる

それはそうだ こんだけの野原 鳥の餌のミミズ等がいるのであろう

ただ 巣は見つからない

多分 下からは見えない部分に作ってるのであろう

まず 本来来た目的、バケツ4つ分 赤土を入れていく


***10分後***

終了したので ソリをそのまま

ライフルのスコープで鳥を追っていく

どっかに止まってくれればいいのだが

その思いと裏腹に 鳥はひたすら上空を旋回している


***数分後***

”シュッーーー”


鳥が急に地面に向かってダイブ

そして


”ぎゅあ”


角ウサギを仕留めている

ただ想像より大きめの角ウサギだったのか

数回 羽ばたいている

そしてスピードがでるまで時間があった


”ターン”


男はそのスキを見逃さずライフルを撃ち放つ

そして鳥に命中

コヨーテ2匹が走っていくが


男   :「STOP! (とまれ!)」


その声を聞き止まる

太ももに傷があり 男は走りたくない

かといって獲物を咥えてきた時にコヨーテの口から獲物に毒が移っても困る

その為 男はゆっくり仕留めた獲物に近づいていく

その男の鈍い動きに焦らされながらコヨーテ2匹がついていく

そして男は満足そうに仕留めた獲物を見る

弾1発で鳥と角ウサギが仕留められたのだ

ただ角ウサギはまだ動いている


男   :「In The Name of Samson(サムソンの名において)」


そう言って男は角ウサギの首にナイフをたて 一息に

ウサギの目から光が消える

そしてそのままウサギの腹を裂き内臓を取り出す

軽く見てみるが白ポチや寄生虫の跡などはない

そして肉もついでに少し取り分け

内臓と肉を2つ分に分け コヨーテに与える

手慣れた手つきで腕と足の骨を折り

皮を剥ぎ、腱を切り、血抜きを開始


そして鳥

肉食の鳥はあまり美味しくない

そして鳥は足が早い。。。すぐ肉がダメになる

それでも久しぶりの鶏肉

特に鳥の皮なんて本当に久しぶりだ!

家に帰って羽を取り、毛をあぶって焼いて、剃刀で毛を削ってから

フライにする予定だ!


思わず男の顔がにやける


とりあえず腹を裂いて内臓を取り出したのだが

ぴくぴく動いている


男   :「。。。。。。。。。」


新鮮だから動いているのか? いや寄生虫の可能性がある

コヨーテには悪いが内臓は埋めさせてもらう

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る