15歳だった

一閃

第1話

誰にも届かないと思っていた

言葉を ひとつ

もう いいんだと あきらめの

涙を ふたつ

まだ 何者にもなれていない

ボクは ひとり

卒業証書を もて余し

春風の中 戸惑っている

「おめでとう」なんて

意味がわからなくて

「アオハル」と

はしゃぐ人たちを横目に

卒業証書を 晴れた空に

解き放した

捨てたわけじゃない

解き放したんだ

何事にも 何人（なんびと）にも

感化されない


ボクはボクで 在（あ）り続けると

15歳のボクに 誓った

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15歳だった 一閃 @tdngai1

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