第2話

 『FANZA』で安くなっていたので『眠れる花は春をまつ。 spring come』を買った。DL版が出ていて驚いたな。泉水いこ氏については思うところ(『七宮村連続強姦殺人事件』とかで)があるが、氏の絵のタッチは好きだなと思っている。『FANZA』オータムセールがやっているんじゃないか?


 閑話休題


 我々(この中にはもちろん俺や博士が含まれているが、お前は含まれていない)はコンビニエンスストアに向かった。その旅の中では多くの犠牲が出たんだが、別にどうでもいいか。

 モブスケは横断歩道の途中で車シャーク(車とシャークの深刻な融合体)に食われ、モブカズはスフィンクスの乳に圧し潰されて破裂した。モブ之進ノシンは熱中症で全身の血液が沸騰した。

 しかしスフィンクスが獣の胴体を持ちながらも一対の乳しか持たないことは不可思議だ。上半身が人間の女であるからだろうか。どうでもいい。

 我々は九十九人になった。


「これが最後の水分です」


 仮設施設の冷蔵庫の中より取り出しし水を、アスファルトの地に横たわりし博士の口に注いだ。


「復活!復活!」


 我々は一つになった。声は重なり、喜びは全体から放たれている。


「ありがとう。助かったよ助手くん」

「モブです」

「誰!?誰なの!?」


 我々の中にモブという者は居ない。我々は社員証(我々は企業が抱える研究施設に勤務している)を首にかけ、その社員証の小さな傷や汚れを個々の判別に利用している。モブの社員証は全く見知らぬものだった。

 続く。

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