命からがら
すると口を開いたのは童女だった。
「ねえね~、マビキってなあに」
「難儀なことや。まだ童子やさかい知らんでええ」
「確かに、その子にはまだ早い。じゃあ
「不憫やな」
「――なら、どうしろと。全員もれなく王朝で育ててくれんのか。勝手に憐れんで、間引く俺らは悪者か。そりゃあいい。そう思ってれば、さぞかしお綺麗で居られるんだから」
「ほんならアンタの好きにしたって。禅譲したるわ、今日はその為に呼んだんよ」
「うるせー、そんな我儘で俺の命まで弄びやがって。辞めたきゃ今すぐ勝手に死ね、ああそんな度胸もねーか。じゃあ必ず俺がぶっ殺して殺る。首を洗って待っていろ」
そんな事とは露知らず、私は借家で
「
うむ。とうとう逃げられたか。
「門客、知恵を貸せ。必ず
なんて面倒なんだ。私も回復したし、
「ああしんどい。門客、今日は他所に泊まってください。おじさま、ちょっといいですか」
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