R-15 狂喜乱舞
囚人達を調髪している際に、その横で新たに投獄された者が嫌々ながら、あるいは自ら進んで――先住とくみつほぐれつ。
別にそれでなくとも、牢内では数少ない娯楽、便宜供与の対価、単に親密にならんがため頻発する情交。
ああ、そういえば。処刑場に引っ立てられる直前まで、名残惜しさからくっついて離れない人達まで居たっけ。
「ほらほら、ぼんやりしてないで。あちらの亭子に行くぞ」
「そこに座れ」
指示に従った途端に領主が膝上に跨り、再度口を塞がれ両手も握る。
「ふふ、ちゃんと全部の爪切ってる」
「……ただの職業柄です。これ以上は
「往生際の悪~い。さっきは吾人に決めろと言うた口で、
「別に嫌というのではなく、その……痛いのはやだっ。どう考えても互いに準備不足は否めない。日を改めさせてください」
なりふり構わず半泣きで訴える
「なーんだ。そんな事を気に病んでたの」
別に苦しゅうない。領主はいとも簡単に下衣を脱ぎ捨ててしまったので、もはやこれまでと
再び対面で膝に跨がられ、いざ目にすると躰の造りの違いも問題ではなかった。
「ん~~、触ってもよいか」
「そんなのなにが愉しいんだか、っあ」
遠慮ない他者の手つきによって、少しづつその気にはなってきたものの、しかし何故かお預けを喰らう。
「だ~め、お愉しみはこれから。ちゃんと自分で支えて、そうそうそんな感じ」
領主が身を寄せ、ほとんど距離は無くなった。正直これになんの意味がと歯噛みしつつ耐えていると、領主は先端に向かって伸ばし始めた。
「気持ちいいですか、そういうの」
「うん、すき、だから来て」
くいっと片手で掴まれ、内側のぬかるみが先端に触れた。
「あっ……ほんとだ。何か変な感じ」
「ひゃうっ、……」
「領主……これって結局最後はどうなりますか」
急にまともな単語を喋り出した
「ふええ、どうしてそうなるの……一緒に戯れようよお……」
「やはり領主から先に。私は後でどうとでもします。細心の注意は払いますが、痛かったら言ってください」
「そんな情緒のかけらもない……もうっ、あとで後悔しても知らないんだからあ……あっ、」
容量いっぱいならあふれるという当たり前の結果だったが、相手の反応だけでも十分楽しかった。
既に手遅れかも知れないが、
「あーあーあー、疲れたな~、誰かさんのせいで。
「領主。申し開きもございません」
「そのよそよそしさは何なの、もう知らぬ仲でもあるまいし。領主じゃなく、しつりって呼んで」
「……」
「呼・ん・で」
「……………………しつり」
「わあ、うつくしきこそ嬉しけれ」
「俺如きの分際で、呼び捨てするなんてあり得ない……。後生ですから二人きりの秘密にしてください。誰にも内緒、特に
「案ずるな案ずるな~。絶っっ対に言わぬ。だから今後も呼ぶのが慣わしぞ。また二人きりになるのが待ち遠しい」
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