11、紅葉
良いものを見ると、感化される。良いものと同じところへ行きたいと考える。
いつの年に拾った紅葉だろうか。保存があまりにも良すぎるから忘れていく。
とても鮮やかな赤だから、真似したくなった。タッチペンを何度も何度も走らせた。いつになっても理想の赤に辿り着けない。
「まだやってる」
絵を描くことで知り合えた友人には、早々に呆れられた。友人はAIを取り入れた絵を描く。
「機械に何もかもされたんじゃ、意味が無くなる」
「こっちだって完全に信用してないさ。良さを借りるだけ。そっちだってある意味、借りてるだろ」
良さを借りる? 保存状態のいい、何年も前の紅葉に目をやる。本当だな、とわらえた。
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