　学校の正門に飾られた文化祭の看板の前で、ポーズを取る女子達。

　その中の一人が手招きをして、敷地内へと誘導してくる。実にスムーズな動きでカメラは、女子達を追いかける。

　いい匂いにお腹が空いてくる食べ物のエリア。小規模ではあるが立派なステージではバンド演奏があり、文化祭の雰囲気を全身で浴びれる。

　校舎内に入れば、空気は変わり、個々の展示や教室だからこそ出来る個性あふれる店で活気づいている。

　女子達は駆ける。カメラもスピードを上げた。体力の限界がきて止まる。全力疾走したから、前髪は上がり、毛先は絡まっている。その様子にカメラはズームする。

「ちょっと！　変なとこ撮らないでよ〜」

「AIが判断したんだもん。あたしじゃない〜！」

　という声で、映像は終わった。

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