第13話:8月8日(土)お父さんとカラオケに行きました

 ぷかぷか水にうかぶ夢を見ました。


 すごく気持ちがよかったのですが、気が付いたら空が真っ黒になっていました。


 ドドドって音がして海にうずが現れて、私は大きなカエルの口に飲み込まれてしまいました。


 目を覚ましたら胸元の鈴をぎゅっとにぎりました。


 こわいことがあったらこうすると落ち着きます。


 ラジオ体操に行ったら、巴ちゃんに「すごく焼けたね!」って言われました。


 絵理ちゃんは来週からフランスへ行くっていうジマンをずっとしていました。


 体を動かすと服とこすれてヒリヒリします。


 冬子お姉ちゃんはこんな状態で大会に出ているのでしょうか。


 すごい根性だと思います。


 明日の花火大会の待ち合わせの約束をしてお別れしました。


 さっちゃんはまだ海外なので今年は三人で行って、クラスの女の子たちと合流します。


 午前中は宿題をやりました。


 社会と理科のドリルはぜんぶ終わって、あとは漢字と英語と算数のドリルだけになりました。


 お昼はお母さんがチャーハンを作ってくれました。


 うちのチャーハンはネギと彩り野菜ミックスとベーコンで作ります。


 お米がべちゃってしてるけど、中華のお店のパラパラよりも私はこっちの方が好きです。


 お昼を食べたら、読書感想文のために太宰治の『女生徒』を読み始めました。


 図書館の相川先生にすすめてもらった本です。


 読みやすくて楽しいです。


 半分くらい読んだところでお父さんが「カラオケに行くけど、なっちゃんも行くかい?」って部屋に来ました。


 お出かけ用にワンピースを着て、お父さんの車で出発しました。


 と中、海のヨゴレを落とすために洗車マシーンに寄りました。


 車の中から見ると、たくさんのワカメみたいなブラシが回って、水がぶしゃーってかかってすごかったです。


 終わったらお父さんが「遊園地みたいだろ」って言ったので「どうかなあ~」って答えました。


「きっとそうだよ」とお父さんが言うから「今度遊園地にも連れてって! それならわかるよ!」と答えると、「なっちゃんはおねだりがうまいなあ~」とお父さんは約束してくれました。


 カラオケは空いていて、注文してすぐメロンソーダパフェが届きました。


 お父さんは九十年代のロックばっかり歌いました。


 私はLiSAさんの「紅蓮華」を三回歌って、プリキュアの曲とか、米津玄師さんの曲を歌いました。


 二人とも知ってる曲で、あいみょんとかmiwaさんも歌いました。


 楽しくてあっという間に二時間経ってしまいました。


 その後、スポッチャで卓球をしました。


 お父さんと勝負して、三勝四敗でした。


 お母さんとお姉ちゃんはどんなスポーツもすごくできるけど、お父さんはそうでもありません。


 だけど、何をやってもすごく楽しそうなので、私はお父さんとスポーツをするのが好きです。


 夕方にお母さんをむかえに一回帰って、夕ご飯はトマト&ポテトに行きました。


 私はここの包み焼きハンバーグが大好きです。


 ナイフで切ると肉汁がじゅわぁ~って出てきて、食べると口の中でお肉がぎゅって縮まってしゅってとけます。


 明日は花火大会なので、お母さんに浴衣を着せてもらいます。


 前にお祭りに着せてもらったのとは別の、おばあちゃんのおさがりです。


 楽しみだなぁ。


 おやすみなさい。

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