第72話 勇者の休息

■勇者


ナビ:帰還した勇者は何を思うのか…


・勇気ある者


ハジメ:さぁ、今日のところはゆっくりと身体を休めて


ハジメ:明日に備えよう!タマ


タマ:そうだにゃ!


タマ:巫女にゃんが言った的確な指示に沿って、明日からは冒険だにゃ!


タマ:オラも人肌脱ぐにゃよ!


ハジメ:そうだな、明日からは忙しくなるぞ!


ハジメ:まずは神社で待ち合わせか…


ハジメ:それから書物の回収だ!


タマ:図書館に行くのは大好きだにゃ!


タマ:古い書物はオラの得意分野にゃ!!


タマ:いっぱい勉強したからにゃ~


ハジメ:タマ…


ハジメ:お前は家に居てもいいんだぞ?


タマ:嫌にゃよ!!


タマ:オラも頑張るにゃ!


タマ:収容所のみんなに安息の地を見つけるにゃ!


タマ:オラはハジメと一緒に行動するにゃ!!


ハジメ:わかった!俺がお前を守るって約束したからな


ハジメ:離れているよりは一緒に居たほうが安全だな!


ハジメ:よし、今日のところは寝るか


ハジメ:もう疲れ切ってヘトヘトだよ…


ハジメ:やっぱ夢の世界を生身で行くもんじゃねーな


ハジメ:体力もほとんど残ってないぜ


タマ:ヘトヘトにゃね…


タマ:……


タマ:おやすみにゃ!いい夢をにゃ!


ハジメ:ああ、おやすみタマ…いい夢を


ハジメ:今日から…やっと…


ハジメ:ゆっくりと眠れるな…タマ


タマ:そうにゃね…


タマ:たまには夢を見ないで


タマ:朝まで眠るにゃよ


ハジメ:ああ…ゆっくりとおやすみタマ…


小さな体で大きな心の持ち主。


勇気ある者の安息を見守るハジメであった。


・ハジメの夢


ハジメは久しぶりに夢を見る。


ハジメ:久しぶりの夢か…


ハジメ:やっぱ夢の中は、生身の肉体でいるより


ハジメ:意識だけのほうが、全然楽だな


ハジメ:何も知らずにエリとタマはよくやったよ


ハジメ:さて、夢を見たのはいいが…


ハジメ:これは何の夢だ?


ハジメ:……


ハジメ:この空間は…俺の意識の中か


ハジメ:てことは特殊な夢の空間か…


ハジメ:予知夢は…


ハジメ:…見えない?


ハジメ:…なぜだ?


ハジメ:…能力が消えることってあるのか?


ハジメ:それとも…予知夢は能力では無かったのか?


ハジメ:いや…数分先の未来予知は可能だな…


ハジメ:予知夢だけが無くなったのか…


ハジメ:ま、いっか!


ハジメ:明日、巫女さんに聞いてみるか


ハジメ:……


ハジメ:さて…久々にこの空間が使えるな…


ハジメ:せっかくの特殊な夢だ!上手く使わせてもらうぞ


ハジメは自分だけの夢「特殊な夢」の中で何かに気づき、6時間が経過した。


・秘密の特訓


特殊な夢の中で息を切らすハジメ。


ハジメ:ハァハァ…ハァ…


ハジメ:…いいぞ、だいぶ長く変身が持つようになったぞ


ハジメ:これなら、5分ぐらいは持つな…


ハジメ:ウォーカーが言ってた…


ハジメ:何度も経験して体に覚えさせろって


ハジメ:やっぱ経験は大事だな…


ハジメ:まぁ、言い換えれば練習か…


ハジメ:これからは…ここで秘密の特訓だ


ハジメ:お前もこんなキツイことに付き合わせて悪いな…


ハジメ:もうひとりの、本当の俺よ


ハジメ:……


ハジメ:ハァハァ…分身の操作の練習にもなる…


ハジメ:分身を使用しながらの戦いもありだな…こりゃ


ハジメ:そうなるともっと強くならないとな…


ハジメ:そろそろ起きないと…時間か…


ハジメ:これから死に物狂いで特訓だ…またな、俺


ハジメ:……


ハジメ:ふぅ~


ハジメ:体は休めてるんだろうか?俺


ハジメ:まぁ、いいや!今日は神社に行かんとな


ハジメは自分だけの夢、特殊な夢の中でひとり特訓することを覚えた。


つづく。

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