第64話 始めの行動

■始まり


ナビ:始まりを迎える


・始めの行動


チビ:さて…とりあえずは落ち着いたのじゃ!


チビ:ハジメ!お主の成果の報告を教えてくれ!


チビ:酒の肴にしたいんじゃ!


エリ:私も知りたいなハジメさん!


ハジメ:ああ、いいよ!


ハジメ:どこから話そうか…


ハジメ:まずは、起きて一回目のトイレの時に…


ハジメ:一体だけ分身を作って練習してみたんだ


チビ:な…なんと!


エリ:ええ!?もう?


ハジメ:初めての分身だから怖くてな


ハジメ:タマのように上手く扱えるかどうか…


ハジメ:微妙だったから。


ハジメ:そしたら意外といけてな


ハジメ:もうこのままでいっか!ってなってな


ハジメ:次元の道で分身を操作しながら


ハジメ:こっそりとお前たちの後ろをついてきてたんだ


チビ:まさか…一回目のトイレの時点で、


チビ:すでに分身と入れ替わっているとは…


エリ:ええ!全然きづかなったよ!


ハジメ:仲間を騙せなきゃ、あの賢者は騙せないからな!


ハジメ:あいつは読心術に予知、予見、なんでもありだから…


エリ:…そうよね!ハジメさん


ハジメ:さすがにブランの前で失敗はできないからな!


ハジメ:一応、保険をかけておいたんだ


チビ:…なるほどのう


ハジメ:そして二回目のトイレの時にはもう…


ハジメ:”俺たち”は収容所前で待機してたんだ


チビ:てっきり二回目のトイレで


チビ:分身と入れ替わったもんじゃとばかり…


チビ:まさか一回目のトイレ時には既に分身だったとはのう…


チビ:恐れ入ったぞ、ハジメ!


チビ:さすが、わたちが見込んだ漢じゃ!


ハジメ:まぁ全てあいつの助言のおかげ!…なんだけどな


・始まりのタマ


ハジメ:そんで…


ハジメ:待機してるときに、二つの作戦で悩んでたんだ


ハジメ:一つ目は、予定通り俺の分身をたくさん作って


ハジメ:各フロアごとに次元の扉で誘導する作戦と…


ハジメ:でもそれじゃ…な?


エリ:そっか!それじゃケガ人たちが運べないし…


エリ:時間もかかるし、パニックになる可能性もあるから…


ハジメ:ああ…そうなんだ


ハジメ:俺もせっかく強くなったんだ!


ハジメ:だから予定変更で二つ目の作戦…


ハジメ:収容所全体を奪ってしまえ!になったんだ


チビ:ハジメ!その発想は素晴らしいが…


チビ:どうやってこの巨大な敷地ごと、ここに持ってきたんじゃ?


ハジメ:簡単なことだ!


ハジメ:まぁ見せたほうが早いな…


ハジメ:練習ついでだ…ちょっと見ててくれ…


ハジメ:カッ…


ハジメ:…いくぜ…


ハジメ:…がああああぎいいいい…


ハジメ:…ぐううううげええええ!!


ハジメ:ハァハァ…これだよ…チビ…


ハジメは右手に念力を練ったチカラを込めて、上空に巨大な次元の歪みを創った。


次元の歪み02


ハジメ:ハァハァ…だいぶ早くなったな…


エリ:……!?


エリ:…す…凄い…


チビ:なんちゅう…ことだ…


チビ:信じられん…


チビ:こ…これは次元の扉ではないな…


チビ:まさか…次元の歪みか!?ハジメ


ハジメ:…ああ…正解だ!チビ…


ハジメ:ふぅ~


ハジメ:あんたが話してくれた次元の歪みだ…


ハジメ:これなら吸い込み口を大きくすることもできる


ハジメ:あんた言ってたよな…星も飲み込むって!


チビ:なんとまぁ…立派じゃ…


チビ:その発想はなかったのう


ハジメ:練習すればもっと大きくできそうだ!


ハジメ:ウォーカーなんて一瞬でこれの10倍ぐらいでかいやつ創ったぞ!


ハジメ:ちょっと力むだけで星ぐらいは簡単に吸い込めるって言ってたな…


エリ:ちょっと、りきんで…


エリ:星を吸い込めるって…


エリ:なんか…次元が違うね…


チビ:まぁ…彼なら…


チビ:それすら可能じゃのう…


ハジメ:ああ、あいつはただの化け物だ…


ハジメ:でも…いつか、あいつを超えてやる!


ハジメ:いっぱい練習して、いっぱい経験しないとな!


エリ:ハジメさん…凄い!


エリ:でも次元の歪みでこの球体を吸い込むとしても…


エリ:いきなりやっちゃったら…


エリ:ブランたちにばれていたんじゃ?


ハジメ:ああ、だからチカラを溜めて待機してたんだ


ハジメ:チビの合図…テレパシーを待ってな!


チビ:じゃのう…


チビ:ブランの前でテレパシーを使うことは難儀じゃったがのう


チビ:それでも上手くいったもんじゃ!


エリ:そっかチビさんの合図を待ってたのね!


ハジメ:チビの合図を待って


ハジメ:巨大な次元の歪みを作って、この球体をまるごと吸い込んだんだ!


ハジメ:結果的にはこれが正解だった!


チビ:お主は本当にたいしたもんじゃ!


エリ:そんなことがあったんだね!


ハジメ:いや…俺はたいしたもんじゃねぇーよ!


ハジメ:全てはタマのおかげなんだ…


ハジメ:タマの記憶で分身の操作も学べたし…


ハジメ:タマの考察のおかげで、次元の歪みを使って球体ごと転移しようと気づけたんだ…


ハジメ:全てはタマの念入りな準備のおかげなんだ!


エリ:タマさん…


エリ:やっぱりあなたは…


チビ:凄いもんじゃ!その者は…


チビ:会って話がしたいもんじゃな!


ハジメ:何百年も耐えてきたタマの記憶なんだ…


ハジメ:俺がこの記憶に応えないとな!


チビ:ううぅ…泣かせるの…


エリ:タマさあああん!


ハジメ:ありがとう!タマ!


ハジメ:今から会いに行くからな!!


つづく。

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