第18話 不可解な出来事

■不可解の始め


現実世界で奇妙な出来事が起こり始める。


ハジメが夢の中で体験したことが現実に反映される。


ナビ:ハジメにとって不可解な出来事が始まる


・不可解な朝の始まり


ハジメは朝の光を見つめていた。


ハジメ:全てはあのときから…


ハジメ:…始まっていたのか?


昨夜の夢がまだ鮮明に頭に残っており、過去の自分との出会いと、その後の断片的な記憶がよみがえってくる。


彼は頭を振ってその思いを振り払おうとするが、何かが現実の中に変わっているような感覚を覚えた。


ハジメ:いや、考えすぎか…


ハジメ:だいたい「あのとき」から特に何もなかったじゃないか…


ハジメ:なんで今さら「あのとき」につなげようとしているんだ?


ハジメ:……


ハジメ:僕は「あのとき」に逃げ道を探しているのか?


ハジメ:「あのとき」の事を思い出そうとすると…頭の中に霧がかかる


ハジメ:僕の中で「あのとき」は無かったことになっているのか?


ベッドから起き上がり、リビングルームに向かうと、いつもならタマが窓辺で日向ぼっこをしているはずだった。


ハジメ:あれ?タマがいない


ハジメ:ここにいたのか…


ハジメ:ん?どうしたんだ?


タマ:みゃうみゃ…


しかし、今日はタマが妙にそわそわしているのが見て取れた。


タマ:みゃう…


ハジメ:何かあったのか?


ハジメ:おいで…タマ


タマ:みゃう…みゃう…


タマはハジメを見るとすぐに彼の足元に駆け寄り、不安そうに鳴いた。


・奇妙な一致


朝食を準備しながら、ハジメは昨夜の夢のことを思い返していた。


ハジメ:そういえば…


ハジメ:夢に出てきた過去の僕が…


ハジメ:どうして知っているんだ?


ハジメ:あのときのことを…


タマ:みゃう…


その時、ふと台所の窓の外に目をやると、夢の中で見た古びた城の一部とそっくりな建物の一角が見えた。


まさかと思いながらも、ハジメは窓を開けてその方向を凝視した。


ハジメ:あれは夢の城じゃ!?


ハジメ:なんで現実で見えるんだ?


ハジメ:まさか…


ハジメ:あれは…夢じゃなかったのか?


疑問に思いながら、ハジメはその方向に向かって歩き始めた。


ハジメ:まさか…まだ夢を見ているのか?


ハジメ:いや、これは夢じゃない!


タマ:現実みゃ!


ハジメ:ああ…そうだ


ハジメ:紛れもなく現実だ!


ハジメ:どうなっているんだ?


ハジメ:夢と現実が…曖昧なのか?


彼は夢の中で見た風景と現実の風景が一致していることに驚きを隠せなかった。


■不可解


ナビ:ハジメの不可解な出来事は続く


・突然のフラッシュバック


道を歩いていると、ハジメは急に強いデジャヴを感じ、立ち止まった。


一緒に歩くタマも心配そうに彼を見つめる。


ハジメ:ウッ…


タマ:大丈夫みゃ?


ハジメ:な…なんだ…


ハジメ:ここで…この場所で…


ハジメ:強いデジャヴを感じた…


ハジメ:ここか?この近くか?


ハジメ:何かが…ある!


ハジメ:「あの…とき…」


目の前の光景がぼやけ、過去の記憶が鮮明にフラッシュバックする。


幼い頃、彼が猫に付いて行った場所がこの近くにあったことを思い出した。


ハジメ:ここだ…確かにここだった…


ハジメ:あのときのことを…この場所を…


ハジメ:なぜ…忘れていたんだ…


ハジメ:夢で見た記憶と一致している…


ハジメ:過去が見た予知夢と僕の記憶がシンクロしているのか…


ハジメ:過去の予知夢によって「あのとき」に気づけた…


ハジメ:おかしい…


ハジメ:やはり「あのとき」には何か謎がある


ハジメ:僕が「あのとき」のことを思い出させないようにする何かが。


その記憶は夢の中で蘇った過去の記憶と一致していた。


ハジメは自分がまさにその場所に立っていることに気づき、過去の記憶が現実に反映されていることを確信する。


つづく。

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