第15話 老人との出会い

■老人との出会い


帰宅途中、ハジメは夢の中で見た老人が現実でも現れるのを目撃する。


ハジメ:ま…まさか…


ハジメ:僕の考えは正しかったんだ!


ハジメ:やっぱり偶然なんかじゃない!!


ハジメ:あ、あの!すいません!


ハジメは興奮気味に声をかけた。


謎の老人:おお、ここにいたか!


謎の老人:探したぞ!ハジメ君


謎の老人:過去の記憶でこの辺りだと聞いておってな!


ハジメ:ぼ…僕も探してました!


ハジメ:あ…あの大切なことって何ですか?


謎の老人:はっはっは!気になるか?


謎の老人:青年よ!答えを聞くな!


謎の老人:自分で探せ!!


謎の老人:冒険が面白くなくなるだろう?


ハジメ:ええ…で…でも…


ハジメ:大切なことがいっぱいあり過ぎて…


ハジメ:何が何だかわからなくなるんです!


謎の老人:大切なことがいっぱいあるなんて…


謎の老人:羨ましいぞ!ハジメ君


謎の老人:そのいっぱいある大切なことを全て大事にしなさい…


ハジメ:そ…それが大切なことなんですか?


謎の老人:……


謎の老人:フ…


謎の老人:…いいだろう…


老人はハジメに近づき、静かに語りかける。


謎の老人:お前は、もうすぐ自分の使命に気づくことになる


ハジメ:僕の使命…


ハジメ:確かデルニも同じことを言ってたぞ


ハジメ:そうだ!これを聞かなきゃ…


ハジメ:あなたは、誰なんですか!?


ハジメの興奮度が高まる。


謎の老人:フ…


謎の老人:時が来ればわかる…


謎の老人:今は冒険を楽しめ…


老人は微笑んで言うだけだった。


・家での思索


家に帰ったハジメは、夢と現実のつながりについて思いを巡らせる。


タマがそばに寄り添い、ハジメの不安を和らげる。


ハジメ:冒険を楽しめか…


ハジメ:結局のところわかったことは…


ハジメ:僕が自分の使命に気づくことか…


タマ:みゃう!!


ハジメ:大切なこと…僕の使命…


ハジメ:一体、何だろう…


タマ:みゃうみゃ!


ハジメ:それを含めての…冒険なんだろうか?


ハジメ:なんでも答えを知ってしまうと…


ハジメ:確かに面白くないもんな


タマ:みゃう!


ハジメ:あの老人が言うことも一理あるかも…


ハジメ:そう考えると…今は冒険を楽しめか


ハジメ:なんか…気が楽になったな…


タマ:よかたみゃ!


ハジメ:何も慌てることは…ないわな!


タマ:そうだみゃ!


ハジメ:よし!冒険を楽しむか!


不安と期待が入り混じるハジメであった。


・友人との会話


次の日、ハジメはサエコにも昨夜の出来事を話す。


ハジメ:お!サエコ!


サエコ:あ…ハジメ君!


サエコ:どうしたの?


ハジメ:ちょうどよかった聞いてくれ!


ハジメ:昨日さ…夢の中で出会った老人がさ…


サエコ:うん!


ハジメ:なんと、なんと…


サエコ:うん、うん!


ハジメ:現実にも現れたんだ!!


ハジメ:どうだ!凄いだろ?


彼は期待を込めてサエコに話す。


サエコ:ええっ!?


サエコ:ど…どういうこと…


サエコ:夢の中の老人が現実に?ってこと?


ハジメ:やっぱり僕の考えは正しかったよ!


ハジメ:あの老人の言う通り…


ハジメ:冒険を楽しまないとね!


ハジメ:サエコもそう思うだろ?


サエコ:そ…それは…


サエコ:ほ…本当に不思議ね…


サエコ:た…確かに…楽しまないとね!


サエコ:だ…ダメよ…サエコ!


サエコ:落ち着くのよ…


サエコは戸惑いながらも言葉を返した。


ハジメ:だろ?やっぱ楽しまないとな!


ハジメ:サエコも使命に気づいて冒険を楽しめよ?


ハジメ:お互い…頑張ろうぜ!


サエコ:え…ええ…そうね!


サエコ:どう切り返していいのか…


サエコ:わからないわ!!


ハジメ:じゃーな!ありがとう!サエコ


サエコ:さ…さようなら、ハジメ君…


サエコ:…使命…冒険?


サエコ:勉強しないとだわ…


サエコ:頑張るのよ…サエコ!


遠藤と同じく気遣いの心で接するサエコであった。


■老人の終わり


ナビ:あの老人は一体、何者なのか?


・老人の意味深な言葉


ハジメは、老人が残した言葉の意味を考え続ける。


ハジメ:僕は冒険を楽しまなきゃいけないんだ


タマ:そうだみゃ!


ハジメ:今までのことは…全て僕の冒険のためにある!


ハジメ:本当にそう考えると気が楽になったよ!


タマ:よかったみゃ!


ハジメ:大切なこと、僕の使命


ハジメ:それを探すための冒険だ!


タマ:そうみゃ!


ハジメ:それでは!冒険の心得を発表する!


タマ:よろみゃ!


ハジメ:冒険の心得、その01


ハジメ:まずは情報収集だ!


ハジメ:過去の記憶が今の僕に何かを訴えているんだ


ハジメ:まずは過去のことをよく知らないとね!


タマ:そうみゃ!


ハジメ:冒険の心得、その02


ハジメ:その次は行動だ!


ハジメ:夢で見た場所に実際に足を運んでみる!


ハジメ:その場所で何か発見があるかもしれないからね!


タマ:そうみゃ!


ハジメ:冒険の心得、その03


ハジメ:しっかりと楽しむことだ!


ハジメ:楽しくなければ長続きはしない!


ハジメ:無理をせず、ほどほどに冒険しよう!


タマ:了解みゃ!


ハジメ:よし!冒険の心得はこんなところだな…


ハジメ:また何かあれば…追加していこう!


ハジメ:僕らの冒険が今、始まる!


夢の中での出来事が、現実の自分に何を伝えようとしているのかを探ろうと決意する。


・夜の決意


その夜、ハジメは再び老人と出会うことを期待しながら眠りにつく。


ハジメ:よし!考えはまとまったぞ!


タマ:みゃうみゃ!


ハジメ:何事も体力は必要だ!


ハジメ:冒険に備えて早く寝よう!


ハジメ:おやすみ!タマ!


タマ:おやすみゃ!


ハジメ:次の夢では、もっとはっきりした…


ハジメ:答えが見つかるかもしれない!


タマ:スピーzzz


数時間後、ハジメの寝顔をみつめるタマは…いなかった。


ハジメ:ぐが~zzz


タマ:グピーzzz


夢の中での新たな手がかりを求めて。


つづく。

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